【愛され狙い出現】皆様、頭のネジが緩んでいませんか。【キメツ学園】

「美味しいだろ？」 ページ4

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でもこの子、私が食べるまでじぃ〜〜って見て来るんだよな。隣の席ってのがまた辛い。逃げられんのだけど。
いやもう血じゃなきゃ良いや、普通に血って言っちゃったけどもう良いや、人目を気にせず大口開けて齧り付く。

………美味い。やっぱ美味いんだよな。中身を気にせず食べればシンプルに美味い竈門君家のパン。


あむあむ食べてたらべちょり、と頰にカスタードが付いた。やっぱ付くと思ったよ、こんもり盛られた贅沢なクリームが頰に付着してしまったよいっけね。

そしたら横から手を伸ばされ、頰に付いたカスタードを指で拭われた。



横を見る。麗しの顔面が目に入った。



「甘え」



……やだー嘴平くんじゃんおはよ〜〜ちゃんとシャツのボタン閉めよ？？？

そう言いたかったが口の中に存在するパンにより全て「モゴモゴ」に変換された。「何言ってんだお前」という意外にも冷静な声に吃驚である。



「嘴平くん、お味の方は」

「ア？甘えっつっただろ今！」

「そうか」



……この子の食に関する知識は小学生レベルだからなぁ……美味いか不味いか、くらいしか分からない可能性がある。

ちらりと隣の彼を見てみる。……あれ、特に変わった様子は無い。やっぱニコニコしている。



「………Aの腹に入れば良いか」



………何か笑顔のまま何かを呟かれたような気がするが気の所為だろうか。多分気の所為だな、そうだな、死んだ目のままもさもさ食べ続けた。



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