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壱、『堕ちたこども』 ページ2

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令和元年某月某日。
蒼風A、学校の階段から無様に転げ落ち、首の骨を折る。享年16歳。

上記に記した通りが私の前世(・・)の生前最期の記憶である。





そして今は、何故か大正時代に居て、何故か見知らぬ街の普通の町娘として生活している。
全くもって意味が分からない。しかしそれでも何とか生きて来れたのは()のお陰と言っても過言では無い。







玄関の戸が開けられた音がした。
……もう帰って来たのか。よいしょ、と重い腰を上げる。





「あ〜疲れた………おい帰ったぞ」

「うん、お疲れ様。ご飯もう直ぐ出来るから待ってて」

「ンだよ、まだ出来てねぇのかよ……こっちは任務でアッチコッチ引っ張り回されて疲れてんのにさ」

「うん、ごめんね」



困ったような笑みを浮かべ、彼にもう一度謝罪の言葉を口にすれば「ホント鈍臭い奴だよな、想い人の帰宅時間くらい把握しとけよ」と笑いながら返された。



「そうだね。気を付ける」



苦く笑い、私は包丁を握った。





ドン!!と振り下ろす。



「えっ、何だ今の音」

「気の所為だよ」

「気の所為……?」

「出来るまで居間で待っててくれる?」

「お、おう、早くしろよ」



彼は不思議そうに首を傾げていたが、やがて居間の方へ行ってしまった。











「………何だアイツ、亭主関白ぶりやがって。テメーが忙しいのは百も承知だよ、大体連絡も何も手段が無えっつーのにどう把握しろって言うんだよクソ、定期的に連絡寄越せよガーガー喚くだけのカラスと意思疎通なんて出来ねえよ馬鹿が!!!!!
テメーが強くなかったらこの包丁で一刺しだわ切り刻まれねえだけ有難えと思えや!!!!!!」



ドン!!!とまた包丁をまな板へ振り下ろした。
無残に切り刻まれた人参を見て少し気分が落ち着いた。追い詰められてるのは私だな、落ち着こう。



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弐、『其れ』→←零、『貴方は何処までも真っ直ぐに』



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設定タグ:鬼滅の刃 , 我妻善逸 , トリップ   
作品ジャンル:恋愛
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りな(プロフ) - ジョジョネタいれてくるあたりすこ (2020年5月14日 1時) (レス) id: f571b67ee6 (このIDを非表示/違反報告)
アイリ提督(プロフ) - 遊戯王ネタ出てきたところで笑ってしまい、鼻からお茶出ました。返してくださいwww (2019年9月16日 17時) (レス) id: bb6c981d50 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - ジョジョネタ良いです(笑)優しい善逸くん良いですね…!続編も楽しみです(o>ω<o) (2019年9月2日 3時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - 花帆さん» ジョジョです……(笑)惚れた女には何処までも優しい善逸君を夢見て書きました笑 コメ有難うございました!!これからも頑張ります(*´ω`*) (2019年9月1日 9時) (レス) id: 3e4c0c522b (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - ジョジョ…?(笑) 夢主さんの心の声に思わず笑ってしまったり、善逸くんの優しい行為良きです(*´ω`*)もう早く善逸くんと幸せになったら良い…!!に (2019年9月1日 5時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年8月25日 10時

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