金髪君に散々貢いで貰ってたら、いつの間にか形成逆転されかけた話。参【鬼滅の刃】

枯漆、『繫る』 ページ9

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顔を赤く染めた彼によって中に連れて来られた。

「蝶屋敷」と呼ばれるらしい立派な屋敷。
蝶屋敷って、浅草の花やしきと名前似てるね。お化け屋敷かメリーゴーランドあります？今のところ素敵な庭園しか無いよ？



「此処はさ、大怪我を負った鬼殺隊員が静養を要する時に利用する施設なんだ。俺も何度かお世話になった」

「……もしかして、前言ってた「預ける場所」って」

「そう」



此処だよ。





絢爛な日本庭園。綺麗な模様の蝶がヒラヒラ宙を舞っている。
つまり、私の次の居場所は、此処？



「(………待って、「鬼殺隊員」？)」



ふと思い浮かんだ疑問は、何故か心の奥に押し込んだ。











「＿＿__＿＿良いですよ。丁度お手伝いして頂ける方を欲してたんです」



目の前の女性、胡蝶しのぶさんと呼ばれる方はそう言って微笑んだ。
綺麗な微笑み。人形のように美しい。


………何故か昔の私を彷彿とさせた。



「住み込みでも大丈夫ですか？」

「ええ。部屋なら空いてますので。女性なら尚更必要でしょう？」

「良かったぁ〜〜！！断られたらどうしようかと」

「………ところで、あなた方はどういった関係で？」



ぼんやり考えてた私に、彼女の目が向けられた。

え、関係？そんなの



「婚姻を結んだ仲です」



そう言って、ニッコリ笑う。秘技、猫被り。
彼女のような綺麗な笑みを浮かべられてるかは疑問だ。

そしたら隣で正座していた善逸君に黙って手を取られ、きゅっと握られた。


横を見る。彼は真っ直ぐに彼女の方を見つめていた。



「まあ、そうだったんですね。少し意外です」

「……え？」

「まさか我妻君にその様な方が……何だかそう言われると、お2人は強い「何か」で繋がってるような気がします。幾多の辛苦多難を乗り越えてきたような……まあ、全て私の憶測に過ぎませんが」



………大体合ってます、しのぶさん。
貴女はエスパーでも使える方なのでしょうか。



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