第佰近弐話「飛び降り未遂」 ページ5
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……私もまあまあ大声を出してたような気がするがそれはさておき。
そういや切符が無いんだった。
先程思い切り拳骨を落とした善逸くんに「こんな時に言うのも何だけど、切符って私の分ある…?」と聞いてみたら「勿論あるよ……」と(若干震えた声で)返され、彼から切符を貰った。
あ、有難ぇ〜!マジで買って来てくれたんだ、流石だな君は。でも他の人の迷惑になるから大声で喧嘩はやめような!
その時、ようやく汽車が動き出した。
ガタンガタンと懐かしの揺れを感じ、思わず「おおっ」と声を上げる。
「うおおおお、すげぇすげぇ速ぇええ!!」
走り出した汽車に一番反応したのは野生児の星こといのっちである。窓から身を乗り出し「やべぇえええ」と叫んでいる。ちょっいのっち危ないから!!そういう行為は絶対ダメなやつだから!!
「危ない馬鹿この!!」
「俺外に出て走るから!!どっちが速いか競争する!!」
「馬鹿にも程があるだろ!!」
善逸くんが興奮のあまり暴走しているいのっちを押さえながら叫ぶ。私もいのっちの腕を掴んで「危ないからやめなって」と言えば、彼の顔がぐるん!とこっちを向いた。
「A!!お前も一緒に走るぞ!!!」
「いや何言ってんだおま」
「行くぜ!!猪突猛進をこの胸に!!」
「大概にしろよお前ええええ!!!!」
私の首に腕を回し、私諸共飛び降りようとしたいのっちはマジで殺しにかかったのだろうか。必死に座席にしがみ付いて抵抗し、善逸くんが「馬鹿馬鹿馬鹿お前Aちゃんに触んな馬鹿!!!」といのっちをボコスカ殴っていた。
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はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (1月30日 19時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
まる - ここで更新停止かぁ… (2021年9月29日 23時) (レス) @page28 id: 87d8813e38 (このIDを非表示/違反報告)
お酢 - 更新楽しみに待ってます!!!更新頑張ってください!!! (2020年10月22日 21時) (レス) id: e1ff724525 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - 応援しています。更新を楽しみに待ってます。 (2020年10月10日 21時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
さくらのん - 面白いので、更新停止されてて悲しいです。 (2020年8月3日 12時) (レス) id: 7e097f90aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年8月12日 21時