検索窓
今日:5 hit、昨日:9 hit、合計:375,006 hit

第佰枯陸話「雷光一閃」 ページ19

.



しかしまだだ。まだ、あの得体の知れないものがウゾウゾ現れる。
それは汽車の壁や床から這い出るように現れ、眠っている乗客たちに迫っていた。



「っ!!!」



襧豆子ちゃんは俊敏な動きで駆け回り、乗客を守るように爪で切り裂いている。

私も刀を構えた。



「善逸くん、起きて。今すぐ起きて」

「………」

「いやもう起きなくても良いから、手を離すか戦うかどっちかにしてくれ」

「………」

「お願い善逸くん、言う事聞いてくれ、本当にヤバい状況なんだ今、っ!!」



近くに現れたぶよぶよの物体を切り裂く。

至近距離に現れた物体を見て「ひっ!」と悲鳴を上げる少年少女に「こっち来て2人とも!!」と叫べば、彼らは恐怖で顔を歪ませながらもこちらに向かって走る。



その奥で、襧豆子ちゃんが戦っている。

少年が眠る座席に現れたぶよぶよを切り裂こうとした矢先、別の所から現れた物体に腕を拘束されていた。抵抗しようとした片方の腕も、簡単に物体に捕まった。


ミシリ、と骨が軋む音がした。




「襧豆子ちゃん!!!!」





「______ごめん、困らせるつもりは無かった」





「………っえ、」



瞬間、ドン!と何かが爆ぜた音が聞こえた。

いつの間にか、手の感触は消えていた。



「雷の呼吸、壱ノ型___霹靂一閃 六連」



正に電光石火の早業。
先程の襧豆子ちゃんより凄まじいスピードで、彼は襧豆子ちゃんの腕に巻き付いたものを含め乗客に迫る物体を全て斬り刻んだ。


1つ瞬きをした、その一瞬である。





「____Aちゃんと襧豆子ちゃんは、俺が守る」





…………君も大概起きるのが遅かったな、



「でもナイスだ、善逸くん……」



眠った状態の善逸くんは、刀を構えて私達の前に立っていた。



.

第佰枯漆話「眠りの最中」→←第佰枯伍話「瞬間、秒速」



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (780 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2762人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 原作沿い , 転生   
作品ジャンル:ギャグ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (1月30日 19時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
まる - ここで更新停止かぁ… (2021年9月29日 23時) (レス) @page28 id: 87d8813e38 (このIDを非表示/違反報告)
お酢 - 更新楽しみに待ってます!!!更新頑張ってください!!! (2020年10月22日 21時) (レス) id: e1ff724525 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - 応援しています。更新を楽しみに待ってます。 (2020年10月10日 21時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
さくらのん - 面白いので、更新停止されてて悲しいです。 (2020年8月3日 12時) (レス) id: 7e097f90aa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年8月12日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。