兄に妬みを。父には承認欲求を。３【僕のヒーローアカデミア】 (ページ44)

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〈続いて最後！！ヒーロー科１年！轟冷猫さんです！！〉

ヒールの音を響かせながら歩く冷猫の姿に、誰もが声を失う

ステージの真ん中で立ち止まり、個性で氷巫女像と幾つもの薔薇を生成する

そして氷巫女像と共に上空へ浮遊。冷猫と少し離れたところの両端に浮かび上がった氷巫女像は、その口から冷たい冷気を吐き出す

冷猫は空をフワフワと飛びながら、下に目線を向けた

そこにいたのは、爆豪は勿論その他のクラスメイト。皆目を大きくして私と見ている

他の知らない人も、全員私を見ている

冷猫は自分を見てくれている、という事実に思わず口角が上がる

黒地に赤のレースでデザインされた２つ扇を振り、冷気と薔薇の花びらを撒き散らした

やっぱり想像通りだ。太陽の光が氷に反射してキラキラと輝いている

妖艶な笑顔を浮かべ空を自由に飛び回る彼女の姿は、まるで人形のように美しい

波動ねじれを”純真無垢な妖精”と例えるなら、冷猫はきっと”夢幻泡影な人形”と例えるだろう

パフォーマンスも終盤に向かえ、冷猫は氷巫女像を粉々に砕けさせた

パラパラと地面に降り注ぐ氷片に、皆目を奪われる

そしてヒールの軽い音を鳴らしながら地面に降り立ち、カーテシーで観客に向かってお辞儀をしたその瞬間、一斉に歓声が沸いた

〈個性を最大限に活かした異国情緒の氷の舞い！とても魅力的でした！！〉

冷猫は歓声を聞きながら、さっきいた場所へと戻った

バックヤードにいた皆から綺麗だった、と口々に言われる

『…うん、ありがとう』

それに冷猫は少し笑って答えた

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ゴシックドール超かわいい

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