英雄に非ずんば。【僕のヒーローアカデミア】 (ページ5)

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名前そのまま直哉にするね。それ以外思いつかない

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家に帰ればあのドブカス(直哉)がネチネチネチネチ厭味ったらしい事を言ってくるか、誰にも反応されないかの二択

「あっれぇははちゃん、もう帰ってきた〜ん？もしかして出来が悪過ぎて除籍されたとか？」

『違ェよボケ』

前者だった。今日はもう部屋で過ごそうと決め、そのまま部屋に閉じ籠もった

「杏咒様。お食事の時間です」

食事は基本自室で食べる。物心がついた頃から、誰かと食べた記憶がない

女に構ってる余裕はないから

相変わらず味付けの薄いご飯。美味しくない。基本精進料理だから、肉も魚も殆ど食べた事がない

最後に食べたのは小学校生活最後の給食ぐらい

味のしないそれを掻き込んで、空になった器を廊下に置いておけば女中が勝手に下げてくれる

夜風呂に入って、パジャマを着た状態で写真を撮る。そして一番写りの良い写真を加工してSNSにアップ

５分も経たない内に、沢山の”イイね”がつき始めた

この”イイね”だけが私の心を満たす唯一のモノ。逆言えば、それ以上では何も満たされない

〔めちゃめちゃ可愛い…〕

〔やっべ浴衣えロすぎ〕

〔すっぴんでコレとか絶対人生勝ち組じゃん〕

〔刺激強すぎてヌいちゃった〕

〔こんな顔なら人生楽しかっただろうな〕

ポンポンくる通知がうざったく感じて布団の上にスマホを放り投げる

人生勝ち組……そんなわけがない。女で生まれた時点で負け組。相伝の個性を持って生まれただけまだマシだ。もし、持っていなかったらと考えると吐き気がする

もう寝てしまおうと目を瞑った

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