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夜中に目が覚めた。
自分じゃない誰かの寝息が聞こえると思ったら俺のベッドに突っ伏して寝ている康二がいた。
彼は何故かずっと俺に付きっきりなようで、別に俺が寝たんなら部屋に戻ればいいものをここで寝落ちてしまったみたいだ。
「康二、康二」
この体勢のままだときついだろう。そう思って彼の肩を揺らせばゆっくりと開かれる目。
「…あぁ、阿部ちゃん」
「自分の部屋行って寝な。身体痛くなるよ」
「具合どう？」
「だいぶいいよ、熱も下がった気がする」
かなり身体は楽だった。発熱故に酷かった寒気もなくなっていて、少しの身体のだるさが残るくらい。きっと明日にでも完全に熱は下がるんじゃないか。
「ありがとね、もう大丈夫だよ。康二も休みな？」
そう声をかけてもなお心配そうな表情を崩さないから。何が彼をそんなに心配させているんだと疑問にすら感じる。自分でもこんなに心配される理由が分からない。
「……無理せんといてな」
「何もしてないよ？」
「ううん、多分無意識でしちゃうと思うから」
水分取ってや、とふっかが持ってきてくれたスポーツドリンクを手渡す康二。彼の言ってる意味が分からなくて、とりあえずそれを受け取ったけれど発言の真意が気になってそのキャップを開けることはしない。
「どういうこと？」
「……気づいとらんのよな」
「え…？」
暗い部屋の中。少しだけ漏れている月の光だけが俺たちを照らしている。康二は俺の顔を見て悲しそうな顔をした後に俯いた。
「…なんでもない」
「なんでもないって…そんなわけないよね？」
「とにかく、ちゃんと治してや。元気になったらゲーム買いに行くの付き合って」
そう康二は残して俺の部屋を去っていく。静まり返った部屋の中でさっきの康二の発言の意味を考えた。気づいてない…？一体何のことなのだろうか。
手にしていたペットボトルをやっと開けた。少し楽になった分喉の渇きもちゃんと感じて、1日を通してあまり固形物を入れていなかったせいか胃の形が飲み物で分かるようだった。
ぽすんとまた横になる。
昨日から少し様子がおかしい康二とさっきの発言でますます心配になるのだけど。まだ万全ではない俺の身体にはすぐ睡魔が襲ってきて。
目を閉じて吸い込まれるように夢の中へ。
覚えて無いくらいの何でもない夢を見たような気がするけれど、昨日のあの屋上の夢のリアルさには適わない。未だにはっきりと思い出せた、あの夢だけは。
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ぽぷら(プロフ) - 美里さん» 美里様。お読みいただきありがとうございます！お返し遅れてすみません💦楽しんでいただけてるようでとっても嬉しいです。完結までよろしくお願いします(^^) (2023年3月31日 16時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ayaさん» aya様。いつもありがとうございます！お返し遅れてすみません💦コメントしていただいた時よりだいぶお話が進んでますが楽しんでいただけてますでしょうか(^^)やっとこラストスパートですのでぜひ完結までよろしくお願いします！ (2023年3月31日 16時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
美里(プロフ) - 既にずっと面白いですが更に面白い展開になってきてわくわくそわそわです！いつも楽しく読ませていただいてます(^^)これからも応援してます！！ (2023年2月18日 22時) (レス) @page36 id: aee62fe4fc (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回のお話ものめり込んで読んでいます！1人ずつ仲間になっていく感じも大好きです！ヒヤヒヤドキドキのシーンでおあずけ〜(°▽°)みんなどうか無事でー！！ (2023年2月12日 19時) (レス) @page17 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 萌葱さん» 萌葱様。コメントありがとうございます！引き続きお付き合いいただければ幸いです(^^) (2023年2月12日 15時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2023年2月7日 21時
