お願い ページ38
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「何か軽くなった気がする。食ってる？」
「うーん、眠気が勝って食べないとかもざらかも」
「食事しない俺が言うのもなんだけど、ちょっとでも腹に入れろよ」
照くんが私を下ろしてそう声をかけてくれる。心優しい天狗さんはお礼のチョコレートを上げると可愛らしい笑みを見せた。
部屋に入ってリラックスできる格好に着替えるとすぐまたパソコンに向かう私。依頼されたのはどこかの個人経営レストランのHPデザインで。それと向き合っているからかさっき少し勇気を出して言ったことに対する阿部くんの反応をどうも思い出してしまった。
彼は私の言葉に対して困ったように少し笑っただけ。そしてすぐに「あ、照きたよ」って話題を逸らされたのだ。
「はぁ…集中できない」
もう仕上げなきゃいけないのに。私は感じたことのない感情やもどかしさに思考を支配されていた。
そんな時に携帯の画面が光る。LINEを開くとある人からのメッセージが。
“お疲れ様。なんかあったらまた相談すんだよ。”
さっきいつでも彼氏役するねなんて言ってたふっかさんだ。そういや交換してないじゃーんってノリで交換した。させられたともいう。その様子を興味深そうにさっくんが見てたっけ。すごーいなにこれーって。
“さっきはありがとうございました。皆にも伝えてください”
ありきたりな返しをして携帯を置く。流れで…なんて思って阿部くんをチラッと見たけどなぜか空を見つめていて彼と交換するには至らなかった。何だかな。
「うわっ…」
またパソコンに向かってやるぞと意気込んだ時、急に鳴った携帯に声を出して驚いてしまう。手に取ると表示されているのはさっきやり取りしたふっかさん。
「もしもし…？」
『あ、やっほー。ちゃんと帰れた？』
「はい、照くんが」
『よかったよかった』
彼も彼で何だかいつもよりオフモード？ちょっとラフな口調なふっかさんの声。すると誰と話してんのー？って賑やかな声が遠くから聞こえてきた。
『ん、Aちゃん』
『えー！聞こえるー？』
『ごしゅじんさまー！』
どうやら電話越しでも妖怪たちの声はちゃんと聞こえるらしい。ふっかさんに群がって声を上げてるらしい可愛らしい子たちを想像して顔が綻んだ。電話も彼らにとっては未知のもの。そう考えるとやっぱり不思議で、変な感覚になるのだった。
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ぽぷら(プロフ) - まいさん» ぜひこれからもお読みいただければ！嬉しいご報告ありがとうございました！🙌 (2022年6月8日 22時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます！ゴーストさんもお読みくださったんですね、とっても嬉しいです！ファンタジー作品が多めなので、どれかを見つけて気に入って下さった方はもしかしたら他にもお口に合うものがあるかもしれません☺️ (2022年6月8日 22時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - むったんさん» コメントありがとうございます！お返し遅くなってしまいすみません。次回更新で移行になりますので、是非そちらでも楽しんでいただけたらなと思います☺️ (2022年6月8日 22時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - いてとても驚きました笑これからも素敵なファンタジー作品を楽しみにしています いつも素敵な物語をありがとうございます (2022年5月27日 1時) (レス) id: 3478eff812 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - コメント失礼します以前作者様が書いていたハーフゴーストが大好きで、この作品、ハーフゴーストどちらもたまたま検索欄から見つけ夢中になっていました。そこでハーフゴーストを読み返していてこの作者様は他にどんなものを書いているのかなと見ていたらこの妖を書いて (2022年5月27日 1時) (レス) id: 3478eff812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2022年5月16日 0時
