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「ご主人様くるって言ったから待ってれば来るやろ」
「勝手に入って大丈夫かな」
「えぇ、なんでぇ？ご主人様が来て悪いことなんていっこもないやん」
確かにかなりしょっちゅうお邪魔しているけれどあくまでもここはふっかさんが管理する神聖な場所で私は外部の人間。誰もいない神社に勝手に入り込んでいいものかと思った。でも康二くんはそんな私に首をかしげてぽかんとしてる。
「ふふ、そっか」
「なぁなぁ日向ぼっこしようやぁ」
そういえば最初からここの人たちは私をすぐに受け入れて、歓迎してくれていた。こうやって迎えに来てくれた。彼らの温かい世界の一員になれた気がして嬉しかった。
いつもの縁側に向かって、心地よい日の光と森の澄んだ空気を浴びる。風で揺れるスカートの感覚が新鮮で、なんだか不思議な気持ちになって。
「Aちゃん？」
そんな時に呼ばれた自分の名前。なぜかドキッとした。
振り向いた先には彼がいて。
目が合った瞬間に私と彼の間の時が止まったような気がした。
「阿部ちゃーん！どこ行ってたん！」
「あ…ごめんごめん、佐久間にまた連れて行かれて」
腕の中の康二くんの声で意識が戻る。そして康二くんを視界に入れると自然に入り込む私のスカート。阿部くんを前にするとまた恥ずかしくなってきて、康二くんを見ているフリをしてそのまま顔を上げずにいた。
「Aちゃん」
もう一度呼ばれた名前にそっと顔を上げるといつの間にか正面に彼がいて。また顔が熱くなるのが分かる。だめだ、私今日おかしいかもしれない。彼に用があってきたのにこれじゃまともに話せなそう。
「あー…あはは、今日仕事休んじゃった。康二くんが迎えに来てくれて」
「そっか、いいじゃん。たまには休むの大事だよ」
優しく微笑む彼の目がまともに見れない。どうしようかと焦っていると康二くんがぴょんっと腕の中から降りた。
「なんか呼ばれたから行ってくるわぁ、2人でお話しとって？」
「え？」
「阿部ちゃん、ご主人様阿部ちゃんに用あるみたいやでー」
「え、あ……」
康二くんはそう言ってぴょこぴょこと廊下に走っていった。確かにそうだけど私は康二くんにそんなことは言っていない。これも妖怪の力…？ちょっとだけ康二くんが怖くなった。
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ぽぷら(プロフ) - まいさん» ぜひこれからもお読みいただければ！嬉しいご報告ありがとうございました！🙌 (2022年6月8日 22時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます！ゴーストさんもお読みくださったんですね、とっても嬉しいです！ファンタジー作品が多めなので、どれかを見つけて気に入って下さった方はもしかしたら他にもお口に合うものがあるかもしれません☺️ (2022年6月8日 22時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - むったんさん» コメントありがとうございます！お返し遅くなってしまいすみません。次回更新で移行になりますので、是非そちらでも楽しんでいただけたらなと思います☺️ (2022年6月8日 22時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - いてとても驚きました笑これからも素敵なファンタジー作品を楽しみにしています いつも素敵な物語をありがとうございます (2022年5月27日 1時) (レス) id: 3478eff812 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - コメント失礼します以前作者様が書いていたハーフゴーストが大好きで、この作品、ハーフゴーストどちらもたまたま検索欄から見つけ夢中になっていました。そこでハーフゴーストを読み返していてこの作者様は他にどんなものを書いているのかなと見ていたらこの妖を書いて (2022年5月27日 1時) (レス) id: 3478eff812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2022年5月16日 0時
