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突然の事にびっくりして少し固まった後もう公園を出ようとしてる彼に急いで追いついた。隣に並んだ私を見てまた悪戯に笑った阿部くん。もう、こういうことする。
「阿部くんって意外と変わってるとこあるよね…」
「意外？」
「真面目な人だと思ってたけど話すようになってから違うかもって」
「そうかなぁ」
さっきもしたような気がする会話。機嫌よく歩いている阿部くんはきっとそれにも気づいておかしそうに笑ってる。
「……いいと思う」
「そう？やった」
「でもびっくりするから頻繁にはやめてほしい」
「さぁどうでしょう」
私もそう…とは言い難い。変わってるだなんて自分から言うもんじゃないし言われたこともないし。ただこうやってちょっとイタズラをする阿部くんはいつも楽しそうで、笑ってて。彼に関してはマイナスじゃなくてプラスな印象だ。
「どこ行こっかぁ」
「阿部くんこの辺詳しいの？」
「んー、それなりに？でもお店とかは全然。公園ばっか行ってる。」
「公園多いよね、この辺り」
「結局さっきみたいに座ってのんびりするのが一番好きなんだよね」
「歩こうって言ったくせに…」
「あはは」
この辺は山に繋がる茂みがあるくらいだから建物よりも自然が多い。都市部に比べたら人も全然いなくて、この辺に住んでるって言ったら職場の人に少しびっくりされるくらいだ。遠くない？って。落ち着くし、家賃安いし私自身は気に入っている。
郊外だからこそのちょっとレトロな喫茶店とか、自然に囲まれたカフェとかも少し探すとあったりして。あまり行けてはないけどそんな雰囲気も好き。
なんて思ってたら
「あ…ここ」
少し前に知っていつか行ってみたいと思ってた小さなカフェがあった。ちょうど一組の男女がお店に入っていって、ちらっと見えた店内がとても可愛くて。
「ん？」
「行ってみたいと思ってたの。入ってみない？」
行先に当てがないなら入ってみてもいいんじゃない？ちょっとテンションが上がった私は阿部くんの方に振り返る。
「……あー、俺手ぶらで出てきちゃった」
「いいよ全然。私出すよ？」
「女の子に出させたくないの」
「えっ……そ、そんないいのに」
「だめ。俺のプライドが許さないのー」
彼は私の手をグイっと引いて歩き出した。急に“女の子”だなんて言われて、さっきはすぐに離したのにしばらく歩いても握ったまま。突然の出来事に動揺した私は何も言えずにただ彼に引っ張られていた。
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ぽぷら(プロフ) - まいさん» ぜひこれからもお読みいただければ！嬉しいご報告ありがとうございました！🙌 (2022年6月8日 22時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます！ゴーストさんもお読みくださったんですね、とっても嬉しいです！ファンタジー作品が多めなので、どれかを見つけて気に入って下さった方はもしかしたら他にもお口に合うものがあるかもしれません☺️ (2022年6月8日 22時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - むったんさん» コメントありがとうございます！お返し遅くなってしまいすみません。次回更新で移行になりますので、是非そちらでも楽しんでいただけたらなと思います☺️ (2022年6月8日 22時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - いてとても驚きました笑これからも素敵なファンタジー作品を楽しみにしています いつも素敵な物語をありがとうございます (2022年5月27日 1時) (レス) id: 3478eff812 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - コメント失礼します以前作者様が書いていたハーフゴーストが大好きで、この作品、ハーフゴーストどちらもたまたま検索欄から見つけ夢中になっていました。そこでハーフゴーストを読み返していてこの作者様は他にどんなものを書いているのかなと見ていたらこの妖を書いて (2022年5月27日 1時) (レス) id: 3478eff812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2022年5月16日 0時
