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「ひらひらしとる〜」
結局狐さんに急かされてその格好で出てきてしまった。私が歩くたびに揺れるスカートに合わせて頭を動かす狐さん。猫じゃらしに気を取られる猫ちゃんみたいで可愛い。普段スカートは履かない事もないけど、彼らの前ではいつもパンツだったもんな。
「あ…これ背中乗れない」
そして森の入り口についていつものように伏せた康二くんを見てその事実に気付く。ロングスカートで背中にまたがるのは色々無理そうだ。
「康二くん、いつもよりゆっくり歩ける？」
試しにまたがるのではなく横に足をそろえて腰かけてみた。康二くんは私のその言葉を聞いていつもよりそっと立ち上がる。
「お安い御用やでぇ」
そのまま心地よいくらいのスピードで歩き出した。そしていくつかの尻尾のうちの一つが伸びてきてふわっとしたそれが私を包む。
「ここ捕まっとき」
「ありがとう」
ふわふわの尻尾に包まれて、バランスを崩して落ちる心配なんてなかった。小さくて可愛くて膝の上でお昼寝するのが大好きで。そんな愛らしい彼も白狐の姿になるととっても頼もしくて安心感がある。
「康二くん、何で今日家まで迎えに来てくれたの？」
「ご主人様がここに来るのが分かんねん」
「え…すごいね」
「妖怪やもん。どこでもお迎え行ったるからな？」
最初は森の入り口まで行くといつも彼がいて。でも最近は確かにお家まで来てくれることが多いかもしれない。なんなら、行こうとしてなくても私がしんどい時にはいつも彼が現れて神社に連れて行ってくれた。
「ありがとう」
「ご主人様の事大好きやもん！」
私を包む尻尾を撫でた。私には心強い狐さんがついている。
「ついたで！」
鳥居の前で私を下した康二くんはすぐさまくるんと子狐になって私に抱っこの要求。抱き上げると私の顔をなぜかじーっと見つめ始めた。
「ん？」
「何か目がキラキラしとるー」
一瞬何のことか分からなかったけど、あぁアイシャドウかって。派手になりすぎないように少しだけ忍ばせたラメのシャドウがこの狐さんにとっては物珍しいようだ。
「変かなぁ」
「ううん！綺麗やで！」
君、人間だったらモテるぞ。心の中でそんなことを言いながら神社の中へ。いつも誰かしらがいる部屋の中には誰もいなくて、康二くんもさっきまでみんないたんやけどな〜って。
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ぽぷら(プロフ) - まいさん» ぜひこれからもお読みいただければ！嬉しいご報告ありがとうございました！🙌 (2022年6月8日 22時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます！ゴーストさんもお読みくださったんですね、とっても嬉しいです！ファンタジー作品が多めなので、どれかを見つけて気に入って下さった方はもしかしたら他にもお口に合うものがあるかもしれません☺️ (2022年6月8日 22時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - むったんさん» コメントありがとうございます！お返し遅くなってしまいすみません。次回更新で移行になりますので、是非そちらでも楽しんでいただけたらなと思います☺️ (2022年6月8日 22時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - いてとても驚きました笑これからも素敵なファンタジー作品を楽しみにしています いつも素敵な物語をありがとうございます (2022年5月27日 1時) (レス) id: 3478eff812 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - コメント失礼します以前作者様が書いていたハーフゴーストが大好きで、この作品、ハーフゴーストどちらもたまたま検索欄から見つけ夢中になっていました。そこでハーフゴーストを読み返していてこの作者様は他にどんなものを書いているのかなと見ていたらこの妖を書いて (2022年5月27日 1時) (レス) id: 3478eff812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2022年5月16日 0時
