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「お客さん、終点ですよ」
肩を叩かれて目を覚ます。その声が駅員さんだと気づいてはっと飛び起きた。
「あっ、すみません」
「大丈夫ですか？ここで」
「あ、はい…元々ここなんで…」
駅員さんに頭を下げて電車を降りる。ちゃんと一回起きて乗り換えを済ませたところまでは覚えてるんだけど。終点までだからって気を抜いてまたぐっすり寝てたらしい。
誰もいない駅のホーム。時計を見るとこの電車の到着時間からもう10分ほど経っていて。亮平くんを待たせていることを思い出した私は急いで改札に向かった。
「あ、Aちゃん！」
すぐに私を見つけて笑顔で手を振る亮平くんが見えた。
私の姿を見てくすりと笑う。
「ごめんね、お待たせ」
「ふふ、寝てた？」
「え？」
「駅員さんに起こされてー、急いで来たって感じ？」
「……その通りです」
「寝起きの顔してるもん。ごめんね、疲れてる？」
「ううん！そんなこと！」
ずーっと寝てたから逆に言うと目は冴えてる。確かにちょっとしょぼしょぼはしてるけど。コンタクトが乾いてる。
「ありがとう、これ」
彼は私が宮舘さんに託した紙袋を持っていた。それ以外の荷物はなくて、本当にお礼を言うためだけにここまで来てくれたんだなって。
「あ、うん。全然大したものじゃないんだけど」
「えー？何くれたの？まだ開けてないんだよね」
「あ、そうなの？」
「Aちゃんの前で開けたかった」
駅の中のベンチに腰掛けた亮平くん。そしておいで？って自分の横をぽんぽんと叩く。
私、お酒臭くないかな。ちょっと心配しながらそっとそこに座ると何かな〜って嬉しそうに紙袋の中からプレゼントを取り出す。ラッピングされてあるそれはリボンで縛られていて。
「ラウと選びに行ったんでしょ？」
「うん」
「ずるいなー、楽しかったよーって自慢してきたんだよあいつ」
「えぇそんな」
「俺久しくこの町から出てないから今度お出かけ付き合ってね？」
ラウールくんの言葉を借りるならば。
"あざとく"そう言った彼はそのリボンを解き始める。
うわぁ、目の前で開けられるなんて緊張する。
やっぱりもっとちゃんとしたのにすればよかったかな、お菓子とかもいれとけばよかった？てか事前に何が欲しいかとかちゃんと聞いた方がよかったな、いやでもラウールくんがサプライズしたいって…
ガサガサと開ける音がする横で悶々と考えてしまうのは避けられなかった。
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ぽぷら(プロフ) - takkimakkiさん» コメントありがとうございます！お返しがかなり遅れてしまった事をお許しください💦大切に読んでくださったみたいで嬉しいです。Twitterの方も楽しんでいただけてるかな?お付き合いいただきありがとうございました！ (7月14日 1時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 颯楓さん» いえいえ！とっても嬉しいです、ありがとうございます。そしてかなり遅れてのお返しになってしまいすみません💦とても感情移入しながら読んでいただいたんだなと思います、お付き合い頂きありがとうございました(^^) (7月14日 1時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ちーさん» コメントありがとうございます！一年以上の時差でのお返しにになってしまったことをお許しください💦お付き合い頂きありがとうございました！ (7月14日 1時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
takkimakki(プロフ) - 初めて、ぽぷらさんのお話に出会えたのがこの作品でした。世界観に引き込まれて、桃色さんとのやり取りに苦しくなったり、緑色さんとのやり取りにギュンとしたり。とにかくステキでした。他の作品も読ませていただきます。Twitterもフォロリクさせていただきました！ (2023年1月9日 4時) (レス) id: ff744b84c3 (このIDを非表示/違反報告)
颯楓(プロフ) - 同じ日に別の作品にそれぞれコメントしてしまってすみません、あの、こちらの作品の世界観もよすぎてこの感動を伝えずにはいられませんでした,,,！桃さんとの間にけじめをつけるシーンがもう読んでいて泣きそうになってました,,,ありがとうございます！！！ (2022年3月23日 4時) (レス) @page48 id: 263fa867c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2021年11月27日 18時
