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とことん甘い ページ25




今日の海は静かです。
眺めてる間は寒くて凍えそうです。
でもなんだか
明日も見に来るような気がします。





私はあれから日記をずっと書いていなかった。
癖で出かける時はカバンに入れてて
ずっと持ち歩いてはいたのに。


ひさびさに開いたそのノート。
防波堤に座って、冷たい風に吹かれながらそんなことを書いた。

ここに来ると不思議と気持ちが落ち着いたり
ただぼーっとできたり。

穏やかな波の音が意識を一点に集めるように
寒ささえもどこかへ消えてしまうみたいに。



休日の午前中。
私、あっちにいた時何してたっけ
ここにきてからは海を眺めるかカフェにいることが多くなって。



「混んでるかな」



防波堤を降りてカフェに向かって歩く。そのカフェが見えてきた時、私は違和感を感じて。


「閉まってる…珍しいな」


ドアには【close】のプレート。休日にお休みだなんて私が来てからは無かったはず。コーヒーが飲みたい気分だったけど仕方ない。

どこかで買って帰ろうと体の向きを変えた時に、目が合ったのは長身の彼。


「あ、」

「Aさん!こんにちは!」

「ラウールくんどうしたの?お店閉まってるみたいだけど…」

「一週間くらいお休みなんですよ!冬休みシーズンになるとまた観光客がたくさんで忙しくなるからその前にちょっとした僕らの冬休みって」

「あ、そうなんだ」

「でも中に2人ともいますよ?」


そう言ってラウールくんは扉を開けた。どうぞ!って招き入れてくれた彼にもう私はお客さんというよりこっち側の人みたいだなって苦笑いしながらお店に入る。


「あべちゃーん、だてさーん」

「あら、Aさん。こんにちは」

「こんにちは」

「あべー、ラウールとAさん来たよー」


ラウールくんの呼びかけで裏から出てきたのは宮舘さん。お店は閉まってるのに何の疑問も持たずに微笑んで出迎えるのもどうか思うけど…


「Aちゃん!体調は?」

「あ…もう、全然。元気」

「よかったー、心配だったよー」


出てきた亮平くんにさっそく心配された。そして当たり前かのようにコーヒーを淹れようとカップを取り出す彼。ここのお店で最後にお金を払ったのはいつだろうか。


「カフェラテ?コーヒー?」

「コーヒーかな…」

「お店開いてると思って来たでしょ?次の土日まで休みなの」

「うん、さっきラウールくんに聞いて」

「ラウの勉強合宿とも言えるけどね。笑」

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ぽぷら(プロフ) - takkimakkiさん» コメントありがとうございます!お返しがかなり遅れてしまった事をお許しください💦大切に読んでくださったみたいで嬉しいです。Twitterの方も楽しんでいただけてるかな?お付き合いいただきありがとうございました! (7月14日 1時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 颯楓さん» いえいえ!とっても嬉しいです、ありがとうございます。そしてかなり遅れてのお返しになってしまいすみません💦とても感情移入しながら読んでいただいたんだなと思います、お付き合い頂きありがとうございました(^^) (7月14日 1時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ちーさん» コメントありがとうございます!一年以上の時差でのお返しにになってしまったことをお許しください💦お付き合い頂きありがとうございました! (7月14日 1時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
takkimakki(プロフ) - 初めて、ぽぷらさんのお話に出会えたのがこの作品でした。世界観に引き込まれて、桃色さんとのやり取りに苦しくなったり、緑色さんとのやり取りにギュンとしたり。とにかくステキでした。他の作品も読ませていただきます。Twitterもフォロリクさせていただきました! (2023年1月9日 4時) (レス) id: ff744b84c3 (このIDを非表示/違反報告)
颯楓(プロフ) - 同じ日に別の作品にそれぞれコメントしてしまってすみません、あの、こちらの作品の世界観もよすぎてこの感動を伝えずにはいられませんでした,,,!桃さんとの間にけじめをつけるシーンがもう読んでいて泣きそうになってました,,,ありがとうございます!!! (2022年3月23日 4時) (レス) @page48 id: 263fa867c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽぷら | 作成日時:2021年11月27日 18時

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