星のバレッタ

2度目の久しぶり ページ15

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「あれ、Aなんか今日雰囲気ちがーう。あ、ピアスかな？あんまこういうのつけてるイメージ無い」

「そうだね、最近ずっと同じのつけてたし」

「なになに、誰かからのプレゼント？」

「違うよ、たまには雰囲気変えようと思って」



いや、がっつりプレゼントだけど。何故かニヤニヤして聞いてくる友達を軽くあしらう。目黒くんに貰ったお花の揺れるピアス。せっかく貰ったし、とたまたまつけていた。

ほとんど外さずにずっとつけている星のチャームのネックレスはお花とは合わないなぁと思って外してきた。

トイレに行って手を洗った時に鏡に写ってた自分はどこか自分じゃないみたいだった。今私がつけているアクセサリーは星じゃない。ピアスひとつでこんなにも変わるんだ、と思って実は少し寂しくなってしまった。


「あ、金曜あけといてね」

「……また合コン？もう嫌だって」

「もう決まっちゃったのー」

「別の人連れて行けばいいじゃん」

「みんな彼氏いるんだもん」



あ、そういうこと？

彼氏いないから連れて行くのかとずっと感じていた疑問が晴れる。流石に彼氏いる子を合コンに誘うのは友達も罪悪感を感じるのだろう。というかそんなにみんな彼氏がいるものなのだろうか？

羨ましいとはあまり思わない。けどその人たちは好きな人と結ばれてそうなってるんだよなって考えるとやっぱり羨ましいかもしれない。


「はぁ、人数合わせで行ってお金払わなきゃないのもしんどいんだよ？」

「半分出すから！お願い！」

「私いなくなっていいじゃん…少なくてもどうにかなるでしょ」

「同じ人数だからいいんじゃん！」


にしても合コンは嫌だ。私が彼氏をつくればいいの？そうすれば連れてかれることもない？


……目黒くんの気持ちに、応えろってことなのかな。



揺れたピアスの音が聞こえる。
彼が似合うと言ってくれたピアス。

流石の私でも、あそこまでやられたら恋愛的な意味で好意を持たれているって事は察しがつく。

ほとんど毎日LINEはくるし、日に日にストレートになっていく彼の言葉を見るといつ告白されてもおかしくないほどだ。



「あのさ、私」


〜♪



携帯が鳴った。電話だ。



「ん？何？」

「あ、ごめん。電話だ」

「うん、あ、じゃあ私帰るね」



バイトだという友達と別れて携帯を見た。
その電話の相手は思いもよらなかった人で。



「佐久間くん…？」



携帯に表示された名前に、思わず胸が高鳴る。

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