アイドルの恋愛事情。

▼腫れたひふの紫だけが彼の知る幸福だった 朔間凛月 ※閲覧注意 ページ42

※凛月&夢主 共に成人済み


あ〜あ､まさか貴方がそんな人だなんて思わなかったな｡あれだけ甘い顔をして私に愛を囁いてくれたくせに､いざとなったら貴方は逃げ出すのね｡酷いわ｡酷い｡私は貴方がくれた愛を返したいだけなのよ｡やっぱり､私だけ受け取ったのではフェアじゃないでしょう｡私､貰ったものは3倍返しで返すのがモットーなの｡貴方が､きらきらした赤い瞳で愛おしそうに私を見るから､胸がどきどきする｡貴方が､私の大好きなケーキよりも甘い声で好きだと言うから､脳みそが溶けそう｡貴方が､大切に大切に触れてくれるから､私は宝物にでもなってしまった気分になる｡貴方がとびきりの愛情を与えてくれたから､私は貴方が本当に大好きなの｡

｢ちょっと…っ､今度はなに…！？｣

なのに｡なのになのになのになのに｡
なんで私から逃げるのかなぁ｡なんでそんな目で此方を見るの？本当に酷い人ね｡まるで､私の返す愛が要らないとでも言うみたい｡可笑しいわ｡可笑しい｡私いつも言っているでしょう｡貰ってばかりは嫌なの｡私も貴方に何かあげたいの｡いつもいつも貴方が甘い愛をくれるから､私はあなたに首ったけなのよ｡大好き｡大好きよ､凛月くん｡私､どんな貴方でも好きになれる自信あるわ｡貴方がどれだけ最低な男になろうと､貴方がどれだけ駄目人間になろうと､ずっとずっと､貴方だけを愛してる｡あぁ､あぁ！ねぇ分かってくれるでしょう？貴方も私が大好きだものね｡だから私を抱きしめてくれるんでしょう｡だから私にキスをしてくれるんでしょう｡好き｡好き｡愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる｡愛してるから､今回のことは許してあげるわ｡出来心だものね？お仕事で知り合っただけなんでしょう？私は貴方が好きだから､ちょっとやそっとの浮気くらい､心広く許してあげる｡ただ､貴方には思っていたよりも私の愛が伝わっていなかったみたいだから､少しだけお灸を据えないとね？

｢ねぇ…っ！待って！まってよA！｣

うるさい､うるさいわ凛月くん｡
そんなに叫んでも駄目｡だって貴方は私の愛を受け取らなきゃ駄目｡私がこんなにも愛していることを知ったら､もうこんなことしなくていいもの｡私の愛を知らなかったから､うっかりやっちゃったんでしょ？そうよね？私に愛されているかどうか､不安になってやっちゃったのよね｡ごめんね｡ごめんね｡凛月くんごめんなさい｡今までの愛じゃまだ伝わらなかったのね｡もっとあげるから､もっと愛してあげるから｡あぁ！だからもう､どうして逃げるのかしら！

そんなに私と遊びたいの？全く可愛い子｡

▼腫れたひふの紫だけが彼の知る幸福だった 朔間凛月 ※閲覧注意→←ATTENTION

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