眩しい貴方を掴みたくて【赤】 (ページ6)

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子供かページ6

あの日から数日経った
いつの間にか渋谷と連絡先を交換していたが
渋谷とは連絡をしていない
たまにあっちの方から連絡は来るが、返事したら社会的に色々終わりそうなので無視してる。芸能人と連絡してるだなんて分かったら週刊誌のエサにされる、そんなのは御免だ

『Aせんぱーいお疲れ様でーす!!』

「はい、お疲れ様」

元気そうに挨拶する後輩は今日デートらしく
凄い嬉しそうな笑みを浮かべていた、いいね
私もそんな恋愛したかったよ
1人悲しくそんな事を思いながら職場を後にした時
見慣れた姿が会社前にあるベンチに座っていた
帽子を深く被り、眼鏡を掛け
マスクをしているが
オーラで誰なのか分かるレベル
…ちょっと待て、流石にこれはまずいだろう

「お、来たか。意外と早いんやな」

「待て待て待て、何で居るの？
てかバレるよ？渋谷すばるってバレるよ？」

「うるさいなお前。こんだけ変装すればバレへん
バレてたらとっくに人に囲まれとるわ」

「いやそうだけどさ!!てか何しに来たの!?」

「あ？迎えに来たんや。ほら飲み行くぞ」

「いや行かないから!?後何で私の会社知ってんの」

「この間名刺見せてくれたやんけ!!
ここが私の働いてる会社だよ♡言うて」

…酔っ払ったあの時の私を憎みたい
本当にもう個人情報筒抜けじゃん、大丈夫かよ

「ほら満足したか？したなら飲み行くぞ」

「いや行かないからね？
何でアンタと二人で飲み行かないと行けないの？？」

「ンなもん惚れさせる為や。
お前連絡しても返事せいへんし」

話が予想以上に拗れてるのだけはわかる
どうやら渋谷は本気のようだが
私からしたら困る以外に言葉は無い
明日も仕事はあるし、二日酔いにでもなったら
地獄を見る。流石にこれに関しては逃げたい

「そーれはごめんだけど
明日も仕事あるから飲みに行かないから。諦めて」

「…そんなら金曜日はどうや」

「いや渋谷とはもうこれ以上遊ばないから」

「はぁ？却下や却下。絶対遊びに行くからな」

拗ねた表情で私を見つめる渋谷は
意地でも遊びに行くつもりらしい。本当にコイツの対応には昔から困る。誰か手馴れてる人はいないのか。

「あのさぁ立場考えなよ
そんな気軽に行けないでしょ？」

「考えて出した答えがコレや。
遊びに行く事ぐらい気軽に出来るわ、阿呆」

「いや阿呆じゃないから…」

「いーや、誘いに乗らないから阿呆や」

渋谷と話してると
お前は子供か!!っと突っ込みたくなるなぁ…