3:誓い ページ3
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口を閉じて肩を震わせるオーナーに睨みながら問えば、オーナーは目を逸らした。恐れを成した訳ではないんだろう。ただ今は部が悪いと考えたはずだ。
何も話さないなら、こちらからも言うことはない。机の上に用意してあった契約書を自分の方によせ、万年筆を走らせた。
全て書き終わって、何も言わず立ち上がった俺を止める奴は居ない。
「さて……」
俺は4人の前で止まりそれぞれが頭に被っている布を取る。
そうして目に写ったのは赤、黄、青、緑。
髪が痛んでないから染めて出来た訳ではなさそうだ。となれば地毛だろう。
ジッと彼等を見つめていると、4人の目が不安そうに揺れているのが分かった。
俺は黄の彼に手を差しのべた
「初めまして。さっきは見苦しいものを見せて悪かった。俺は君達の主人になる奴だよ。よろしく」
黄の彼は手を見て驚くだけで特に反応はない。赤はこちらを観察するし、青は困惑し、緑はボーッと俺を見ていた。
うーん、四者様々な反応。
見ていて面白いがこれでは話が進まない
「…分かった。ここまで警戒されているのなら、神にだって誓おう
俺は君達を傷つけたりしない。
嘘だと思えばずっと思ってればいい。
だが君達が何をどう思おうと、俺は君達を全力で守るよ」
神に誓うなんて初めてだ。そもそも俺は無宗教なのに、こんな軽々しく神を口にしていいものなのか。
そんなことを考えていると差し出している右手に、控えめな温もり。
その温もりを目で追えば、全員が俺の手を掴んでいた
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-naki-(プロフ) - Zero0007Seiryuuさん» 更新はあまり出来ませんが、これからもよろしくお願いします。コメントありがとうございました (2018年1月18日 11時) (レス) id: 51c4e75278 (このIDを非表示/違反報告)
Zero0007Seiryuu(プロフ) - コメント失礼します!とても好きです!続き楽しみにしております<(_ _*)> (2018年1月18日 11時) (レス) id: cdcd27939b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:-naki- | 作成日時:2018年1月13日 16時