狗巻くんが大好きな女の子のお話

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車に揺られ1時間。
……運転は、伊地知さんで、きっと五条先生に脅されたんだろう。


真希もパンダだも着いてきてくれるのかと思ってたけど、来てはくれないらしい。
その変わり、ごじょせん来た。



……この人も暇なのか？？？



五条「はい、着いたよ。ここが、今日棘がお見合いしてる場所」



『……』


すごい豪華…というか、凄いというか…。
ああいう家計の人って、こんな場所を使うんだなぁ。
なんか、この服装じゃあ凄く目立つ気がする……私、こんな場所には似合わないよ。


『…………ねぇ、五条先生。
なんで、狗巻くんは私と付き合ってくれたのかな？』




五条「ん？そりゃぁ、Aのことが好きだからだよ。」




『……でも、本当はお見合いの話があるかもしれないって分かってたんじゃないのかな？なのに、なんで私となんか…』




五条「それは、棘に直接聞きな。
そして、思ったこと全部今から言っておいで」




ここでやってるはずだよ。と扉の前に立つ。微かに、部屋から声がする。
…てか、よくここに来るまでに誰ともすれ違わなかったな。



『…流石に緊張するよ。』



五条「じゃ、俺は車で伊地知の相手してるから頑張りなよ」



『え、居てくれるんじゃないの！？』



伊地知さんの相手してるじゃなくて、相手してもらってるの間違いだろ、なんて今はどうでもいい。




五条「僕がいたら意味ないからねぇ」



ヘラヘラと笑うごじょせんに、ため息が出た。
……まぁ、でも、そうだよな。




『……はぁ、分かったよ』



急にこんな事をする羽目になった私を誰か慰めて欲しい。そして、今からやることに関して励ましてほしい。




『……行ってくる』




そう言って扉を開けた。

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