『身長の話はタブーと言ったはずだ！』

31cm ページ33

松川side


昼休みが終わって、教室に戻った



花巻と言い、Aと言い……なにか隠してるよな



Aって嘘つくの下手だよな。
まぁ、それだけいつも正直ってことだけど



『なぁ……A』



A｢ん？なになに？｣



『俺ってさ……頼りにならない？』



『え？なんで？そんなことないよ？』



そう言って1.2年の頃、全く頼ってくれなかったよな



……そう思えば、あの時だって今だって、一緒にいたのは花だよな



クラスが違うのに、花ばっかといた気がする




なんでアイツばっかりなんだよ…



『俺にも頼って』



A｢えぇ、私結構いっちゃんのこと頼ってた気がするんだけどなぁ……｣



多分こいつの言う頼る、ってんのは
忘れ物したら貸してくれる、とか部活に必要なもん買いに行く時に付いてきてくれる、とかそんなんだろう



『俺が言いたいのはそんなんじゃないんだよな……』



A｢…………？｣



『自分で考えてみ』




午後の授業の開始のベルが鳴り、先生が教室に入る



聞く気がないのか、コイツの机の上にはなにも置いてなかった



まぁ、いつものことだけどな

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