好きをあなたに

Stay with me *1 ページ25

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ノンリアル


Side Ki




F『引っ越そうと思うんだけど』

k『おー、いいじゃん』



*



F『この区なんだけど、どうかな？』

K『便利だよな』



*



F『部屋、どれがいいと思う？』

K『んー、ちょっと広めだけどここかな』

F『日当たりも良さそうだよね』



*



ここ1ヶ月の会話を思い出す。
引っ越しするとは言ってたけど、まさか俺も、
だなんて夢にも思ってなかったわけで。



目の前で微笑んで鍵を差し出してくる藤ヶ谷に戸惑ってしまう。




K「は？え？藤ヶ谷が引っ越すんじゃねぇの？？」


F「うん、俺も引っ越しするし、北山もね」


K「聞いてないんだけど」


F「言ってないけど、気付かなかった？」


K「そもそも2人で1LDKなの？」


F「うん、だから広めのところでしょ？北山の意見もちゃんと聞いたし」


K「そうだけど…」


F「とにかく、これ、新しい鍵ね」




未だにパニック状態の俺の手に鍵を握らせる藤ヶ谷。突然の展開に驚いているけど、もちろん俺だって嫌なわけじゃない。



鍵を手にすると、じわじわと実感が湧いてきて嬉しくなってくる。


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