元底辺歌い手はライブに出ることになりました(真顔)

１６６話 ページ49

Aside




うらたんが舞台袖に戻りステージには私１人取り残された。



『えー、りゅーです。俺はこのライブで言わなければならないことがあります。』



ドクドクと心臓の脈打つ音が聞こえる。



大丈夫。大丈夫だから。



『恐らく皆さんも気づいていると思いますが俺は以前別名義で活動しておりました。』



ざわめく会場。
少し足がすくんだ。



『っ、あの時はすみませんでした。底辺歌い手の分際で大手さんとコラボをしてネットを騒がせてしまったこと大変反省しております。』



たくさんの人に迷惑をかけた。
謝罪だけで済ませていいのかも分からない。



『この事を知って俺のことが嫌いになった人もいると思います。でも、それは俺が招いた結果なので仕方のないことです。』



リスナーの顔を見るのが怖くて顔が挙げられない。



『けど、もしこんな俺でもいいと言うなら。』



ぐっと唇を噛み締め前を向いた。



『俺のリスナーでいてください。後悔はさせません。』



顔を上げた私の目に映ったのは涙を浮かべながらも笑顔で私の方を見つめるリスナーのみんなだった。



『俺からは以上です。』



会場は割れんばかりの拍手が響いた。



｢戻ってきてくれてありがとー！｣


｢あの頃から好きだったよ！！｣



そんな声も聞こえた。



『っ、ありがとっ･･･』



涙を流しているとステージ袖からみんなが出てきた。



ま｢りゅー泣きすぎだよ〜！｣



天｢まだライブ終わってないよ？｣



『うんっ、そうだね･･･！！』



そ｢じゃあ、最後の曲行く？｣



坂｢そうだね！！｣



ま｢それでは聞いてください。｣



全｢Blessing｣


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一人称間違ってたので直しました。

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