笑えよ、天女様。3【忍たま】

115.変化 ページ21

伊作side





善「あっ、留三郎。おかえり。」





食「おう。いきなり途中で行ってしまってすまなかった。」





ここは忍たま長屋。さっき、廊下で留三郎と会話をしていた途中で天女様と一年は組が仲を良く遊んでいるのを見るなり会話を放棄して天女の尾行をしていってしまった。喜三太としんべヱが！って言いながら。





話してた内容は大したことじゃなかったんだけどね。





善「急に行っちゃうから、びっくりしたよ。」






食「……ああ。」






いつもは武闘派で熱血な留三郎だけど、なんだか少し様子がおかしい。






善「何かあったの？」






食「…まあ、少しな。」






善「えっ？大丈夫？天女様に何かされたの？」






食「大したことじゃないし、何もされていない。大丈夫だ。」






大丈夫、なんて言いながら目を反らしている。それはきっと大丈夫ではない証拠。






善「やっぱり大丈夫じゃないんじゃない？僕で良ければ何でも聞くよ？」






ぎゅっと離れないように腕を掴む。留三郎は少し引きぎみだ。






食「伊作、そんなに心配するな。」






善「するに決まってるでしょ？だって、僕と君は同室じゃないか！」






食「それ、俺の台詞。」






善「すまない、留三郎。」






食「まあ、そんなに気になるなら言うよ。」






根負けしてくれた。よかった、やっぱり僕と君は同室に変わりは無いんだね。






食「ただ、今から言うことはお前には理解出来ないかもしれない。」






善「…うん、分かった。」






大体、話の検討はついたような気がした。

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