ハーマイオニーの秘密07 ページ35
リーマスは狼人間ながらに、驚いたように目を丸めた。
そんなリーマスの変化に気付かずセレナは嘴で瓶を咥えると、少し開いた大きな口に薬を注いだ。
狼になった後に効くかどうかは分からない……けれど少しでもマシになるならとセレナは考えたのだ。
無理やり注いだ薬は少しこぼれてしまったが飲ませることには成功し、セレナは目の傷だけ治癒魔法で治すとハリーとシリウスの元へと走り出した。
時間的に、今頃もう一人の自分たちもシリウスを追って守っているはずだ。
セレナは湖の方角に足を進めると、影に隠れるように対岸の様子を見るハリーの姿があった。
しかし、対岸の自分たちは今にも倒れそうだった。
「何やってるの！？」
「父さんと母さんを待ってるんだ。きっと……そろそろ出てくるはずなんだ」
「あなたのご両親は亡くなってるのよ？！」
セレナは対岸の自分たちをビシリと指差し、ハリーを叱りつけた。
「私たちもシリウスももう限界だわ！」
「でも……！」
「ハリーが見たのはご両親じゃなく、私たちよ！」
ハリーは目を大きく見開き息をするのを忘れたように数秒止まると、ポケットに手を入れ漸く動き出した。
取り出したのは先程渡した赤い液体の小瓶……それを二人はそれぞれ飲み干すと、全身がバタービールでも飲んだかのようにカッと火照り出した。
「ごめん、セレナ……目が覚めたよ」
「良いのよ。だって私たちーーー」
父さん達よりも良い
二人は湖のほとりに立つと、向こう岸にいる自分たちに向かって真っ直ぐ杖を向けた。
「セレナは何を考えるか決めたの？」
「聞かなくったって一緒だろうけど、決めてるわ」
「僕も」
二人は何も言わずとも互いの手を取り合い、ぎゅっと握りしめて思い出す。
遠く広がる青い空に、舞う真紅と紙吹雪……そして歓声。
溢れる笑顔と涙と、隣で微笑む君の横顔。
「『
杖先から銀色の光が溢れ、それは徐々に形となって跳ねるように湖を駆けた。
その様子をハリーとセレナは小さく微笑み緩やかに眺めた。
「プロングス……ジェームズさんね」
セレナが感慨深く言うと、ハリーが「じゃあセレナの牝鹿は？」と尋ねた。
セレナは質問に対し少し考える素振りを見せると、眉を下げて笑った。
「んー、巡り巡ってリリーさんよ、きっと」
「どうして？」
「だって……私のお母さんと父上、リリーさんが好きだったもの」
「……それって何だか複雑」
ハリーも同じような表情を浮かべていると、吸魂鬼が追い払われたのか守護霊がセレナ達の元へと戻ってきた。
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ルーエ(プロフ) - レンさん» 早速読ませて頂きました！全然解釈違いなんかじゃありません！！とても楽しめました！ずっとずっと応援させて頂きます！！ (1月24日 23時) (
レス) id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ルーエさん» ルーエさん、遅くなりましたがリク小説出来ました！だいぶ解釈違いで申し訳ないですが、お楽しみ頂けたらと思います！これからも応援よろしくお願いします！ (1月24日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
ルーエ(プロフ) - 返信遅くなってしまいごめんなさい！！リクエスト快諾本当にありがとうございます！！これからもレンさんの作品を読み続けたいと思います！ (12月31日 0時) (レス) id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ルーエさん» ルーエさん、コメント＆リクありがとうございます！私の方こそ解釈違いになるかもしれませんし遅くなると思いますが、是非とも書かせて頂きます！読んでいただいてる方々に喜んでいただけるような作品を作れるように頑張ります！ (12月30日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
ルーエ(プロフ) - リクエストなのですが、番外編として独占欲が強いハリーとの恋愛描写を読みたいなと考えておりまして……。ご検討お願いします。初コメントなのに厚かましくて申し訳ありません！！解釈違いや書くのが嫌であれば全然無視してもらっても構いません！ (12月29日 22時) (レス) @page50 id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年10月18日 20時
