ヴォルデモート卿の召使い02 ページ22
「この子に正体を明かす魔法をかけるわ。誰でもなかったら貴方の友人は無実、ただのネズミだわ」
「……違ったら？」
「残念だけど……知らないおじさんを長く飼い続けていた事になるわ」
ひぇ、ロンが小さく悲鳴をあげ、ハーマイオニーとハリーは肩をふるわせた。
それでもセレナはロンに微笑みかけ「どうする？」と問いかけると、ロンはゆっくりと怯えたネズミを差し出した。
「ありがとう、ロン。それと『お願い』を聞いてくれてありがとう」
「……友達だからね」
照れくさそうに言うロンにセレナはもう一度微笑むと、その顔から一瞬にして温度を消し去りネズミを見つめて杖を向けた。
「『
セレナの杖から放たれた光は、スキャバーズに当たりセレナはそっと床に置いた。
すると、そこからは誰もがそのスキャバーズの姿に目を剥いた。
ーーーまるで、人間の進化論を早送りで見ているようだった。
頭が伸び首ができると、耳が上から横へと移動し顔に凹凸が生まれた。
手足が伸び、尻尾がしゅるしゅると体の一部に戻る様は見ていて気持ちのいいものでは無いが、それでも漸く人の姿になった頃には、肥った身体を萎びさせた小柄で頭のてっぺんが禿げた男に変わっていた。
小さな瞳を潤ませて、薄汚れた尖った鼻を掻く姿は長年ネズミの姿をしてたせいか抜けきっていないらしい。
へらりと気まずそうに開けた口は、ネズミのように前歯が大きかった。
これで漸く話せるとセレナが話しかけようと一歩前に出ると、両肩をガシッと掴まれた。
後ろを振り向くと、リーマスとシリウスが険しい顔をしてセレナを見つめた。
「ここからは大人に任せなさい、セレナ」
「君がこんなやつと話す必要は無い」
しかし、セレナは首を横に振って二人に心配ないと微笑んだ。
だってここには、信頼出来る三人の優秀な父親がいるのだから……。
「ご機嫌よう、スキャバーズ」
セレナは、ネズミから変化を遂げた男ににこりと微笑み声をかけた。
すると男はヒッと短く悲鳴をあげ、小さく「ローズの……」と声を発した。
「セレナですわ、セレナ・ウィンクルム」
極めて友好的に答えると、男は安心したのか歪な笑みを持って話し出した。
「私はピーター。ピーター・ペディグリューだよ、ローズの娘さん」
「お前がローズの名を語るな！！」
堪らずリーマスが吼え、ピーターは短く悲鳴を上げた。
しかしそんな状態でも、セレナは極めて冷静に優しく話しかけた。
「ペディグリューさん。いくつか質問したいのだけれど良いかしら？」
かけた言葉とは裏腹に、その目は一つも笑ってはいなかった。
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ルーエ(プロフ) - レンさん» 早速読ませて頂きました！全然解釈違いなんかじゃありません！！とても楽しめました！ずっとずっと応援させて頂きます！！ (1月24日 23時) (
レス) id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ルーエさん» ルーエさん、遅くなりましたがリク小説出来ました！だいぶ解釈違いで申し訳ないですが、お楽しみ頂けたらと思います！これからも応援よろしくお願いします！ (1月24日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
ルーエ(プロフ) - 返信遅くなってしまいごめんなさい！！リクエスト快諾本当にありがとうございます！！これからもレンさんの作品を読み続けたいと思います！ (12月31日 0時) (レス) id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ルーエさん» ルーエさん、コメント＆リクありがとうございます！私の方こそ解釈違いになるかもしれませんし遅くなると思いますが、是非とも書かせて頂きます！読んでいただいてる方々に喜んでいただけるような作品を作れるように頑張ります！ (12月30日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
ルーエ(プロフ) - リクエストなのですが、番外編として独占欲が強いハリーとの恋愛描写を読みたいなと考えておりまして……。ご検討お願いします。初コメントなのに厚かましくて申し訳ありません！！解釈違いや書くのが嫌であれば全然無視してもらっても構いません！ (12月29日 22時) (レス) @page50 id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年10月18日 20時
