クィディッチ優勝戦05 ページ12
泥仕合と化したこの試合、ほぼペナルティスローで得点したグリフィンドールは八〇対二〇と得点差を保っていた。
セレナはゴールに投げ込まれそうになったクァッフルを奪いアンジェリーナにパスすると、途端、スリザリンのシーカー以外全員がアンジェリーナを追って疾走した。
慌てて追いかけるセレナだったが、ハリーが機転を利かしファイアボルトで群衆に突っ込んだためスリザリンチームは散り散りとなり、アンジェリーナは落ち着いて得点を入れた。
喜びも束の間、セレナの視界の端でブロンドが急降下するのが見えた。
……ドラコがスニッチを見つけたのだ。
「ハリー！！」
セレナが力の限り叫ぶと、ハリーも気付いたようで急降下した。
あとはハリーを信じるしか無かった。
……本当に？
セレナはフレッドの援護で相手からクァッフルを奪うと、ハリーに向かって打ち込まれたブラッジャーの軌道を変えるためにクァッフルを蹴ると、ブラッジャーに激突し軌道が変わった。
ハリーがドラコに並ぶ。
「ハリィィイイ!!」
ハリーは光に両手を伸ばすと、その身を反転し拳を空へと突き上げた。
その手には金色の光、スニッチがしっかりと収まっていた。
競技場が爆発した。
割れんばかりの歓声が、けたたましい拍手が、グリフィンドールチームの皆を讃えた。
セレナは茫然と競技場を見渡した。
観客席からは深紅の旗がこれでもかと大きく振られ、雄叫びをあげる者や紙吹雪を散らす者、友達と飛び跳ね勝利を分かち合う者の姿が、青い瞳にチリチリと焼きつき目の前が歪み出した。
「セレナ」
「ハリー...」
いつの間にか隣にいたハリーと目が合った。
いつも以上に優しく細められた緑に、セレナは溢れる想いを押し殺そうとした。
だが……もうダメだった。
ハリーが手を伸ばしたと同時に、セレナはハリーに飛びついた。
掻き抱くように廻された両手は強く、ハリーの肩口から背中にかけて雨が降ったかのように濡れ染まった。
「ハリー、ハリー、やったわ！私たち、やったのね！」
「うん。セレナがブラッジャーの起動を変えてくれたおかげで集中出来たよ。ありがとう」
優しく震えた言葉とともに、背中に回された腕は優しくセレナの背を撫ぜた。
「ハリー！セレナ！」大泣きしながら名前を呼ぶと共に頭を乱雑に撫でるオリバー。
目に涙をためて、バシバシとハリーとセレナの背中を叩くフレッドとジョージ。
控えていたケイティを迎えて涙を流し、勝利を分かち合うアンジェリーナ、アリシア、ケイティは空高く叫んだ。
「優勝杯よ！私たちが優勝よ！！」
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ルーエ(プロフ) - レンさん» 早速読ませて頂きました！全然解釈違いなんかじゃありません！！とても楽しめました！ずっとずっと応援させて頂きます！！ (1月24日 23時) (
レス) id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ルーエさん» ルーエさん、遅くなりましたがリク小説出来ました！だいぶ解釈違いで申し訳ないですが、お楽しみ頂けたらと思います！これからも応援よろしくお願いします！ (1月24日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
ルーエ(プロフ) - 返信遅くなってしまいごめんなさい！！リクエスト快諾本当にありがとうございます！！これからもレンさんの作品を読み続けたいと思います！ (12月31日 0時) (レス) id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ルーエさん» ルーエさん、コメント＆リクありがとうございます！私の方こそ解釈違いになるかもしれませんし遅くなると思いますが、是非とも書かせて頂きます！読んでいただいてる方々に喜んでいただけるような作品を作れるように頑張ります！ (12月30日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
ルーエ(プロフ) - リクエストなのですが、番外編として独占欲が強いハリーとの恋愛描写を読みたいなと考えておりまして……。ご検討お願いします。初コメントなのに厚かましくて申し訳ありません！！解釈違いや書くのが嫌であれば全然無視してもらっても構いません！ (12月29日 22時) (レス) @page50 id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年10月18日 20時
