アラゴグ02 ページ50
その異様さに誰も何も言わなかったが、ロックハートが皆に話しかけた。
「何故そんなに湿っぽい顔を浮かべてるのですか？」
「こちら側としては何故こんなにも呑気でいられるのかが不思議なのですが？」
セレナの返答にディーン・シェーマスが吹き出し、他の皆はクスクスと笑いを隠しきれなかった。
そんな生徒たちの様子に、ロックハートはまるで何も分かってないといった表情で鼻高々に言った。
「危険は去ったのです！犯人は連行されました！」
シーンと教室が静まり返った。
皆が再び唖然とした中で先に正気に戻ったセレナは、腕を真っ直ぐに上げ大声を出した。
「仰ってる意味がわかりません！連行されたのはハグリッドであり、犯人ではありません！」
「元気があるのはいい事ですが、Msウィンクルム。魔法省大臣は百パーセント有罪の確信なくして、ハグリッドを連行したりしませんよ」
ロックハートは一＋一＝二の説明をする様な調子で答えるため、誰もが呆れ返るしかなかった。
セレナは上げた手を机に叩き下ろした。
「ではMr.ロックハート。魔法省が今回の件で何か手を打たなければ外聞が悪いから、前科人を連れて行くことで民衆の溜飲を下げようとしたとは思わないのですか？」
「い、いや...それは...」
「お答え願えますか、Mr.ロックハート。今回の事件で誰がどのように襲ったのか。根拠は？証拠は？ちなみに魔法省からの正式発表は依然として出ておりませんがそれは何故ですか？」
捲し立てるように放った言葉に、ロックハートは何一つ答えられなかった。
ハリーもロンもいい気味だと思った。
グリフィンドールの談話室はいつもより混みあっていた。十八時以降外に出歩いてはいけない事になってから、ここに集まるか自室にいるかしか出来なくなったからだ。
ハリーとロンは意気揚々に透明マントを持って談話室に誰も居なくなるまで待とうとしたが、フレッドとジョージに《爆弾ゲーム》の勝負を挑まれ彼らが飽きるまで付き合うことになった。
セレナは、ハーマイオニーの特等席に座りゲームを見守っていたジニーに声をかけた。
「ジニー、見てて面白い？」
「セレナ...。うーん、あんまり」
「じゃあ私と少しお喋りしましょう」
有無を言わさないような笑みを浮かべるセレナに、ジニーは少し青ざめて頷いた。
「ありがとう、ジニー。せっかく入学したのに一年目でこんな事件に巻き込まれて...私、貴女が心配だったの」
「...うん。そうね。散々な一年目だとは思ったけど、授業は楽しいし、他の寮の子とも友達になれたから楽しいわ」
酷いくまが目立つ目を細めて微笑むジニーに、セレナは優しく笑いかけた。
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レン(プロフ) - 葵さん» 葵さんコメントありがとうございます！コメント頂けるだけで励みになります✨️GW明けたので更新頑張っていきます！ (5月8日 7時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とっても面白いです！更新頑張ってください！（文章短くてすいません） (5月6日 20時) (レス) @page34 id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - みーさん» みーさん、コメントありがとうございます！これからも執筆頑張ります！！ (5月1日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
みー - むちゃくちゃサイコーです！ (4月29日 20時) (レス) @page32 id: 3d403f2132 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - レイさん» レイさん、コメントありがとうございます！出来るだけ違和感が出ないようにと心掛けてるので嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします！ (2023年4月24日 6時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年3月18日 7時
