重大秘密の日記07 ページ36
『もちろん、《秘密の部屋》のことは知ってます。僕の学生時代、伝説だ存在しないものだと言われていましたが、それは嘘だったのです。僕が五年生の時、部屋が開かれ怪物が数人の生徒を襲い、とうとう一人が殺されました。僕は《部屋》を開けた人物を捕まえ、その人物は追放されました。
校長のディペット先生は、ホグワーツでそのような事が起こったことを恥ずかしく思い、僕が真実を語ることを禁じました。死んだ少女は何か滅多にない事故で死んだという話が公表されました。
僕の苦労に対する褒美として、キラキラ輝くトロフィーに名を刻み、それを授与する代わりに固く口を閉ざすよう忠告されました。しかし、僕は再び事件が起こるであろうことを知っていました。
怪物はそこからも生き続けましたし、それを解き放つ力を持っていた人物は投獄されなかったのです』
急に多弁になった日記に、セレナは一人怪しんだ。
まるで用意されていたようなその言葉並びに、ただ日記だからと片付けられない何かを感じていた。
ハリーは興奮したように日記にペンを走らせた。
『今、またそれが起きているのです。三人も襲われ、事件の背後に誰がいるのか検討もつきません。前の時は一体誰だったのですか？』
犯人を教えて欲しいと急かすハリーに、トム・リドルの日記は答えた。
『僕の言うことを信じるか信じないかは自由です。僕が犯人を捕まえた夜の思い出の中に、貴方をお連れすることができます』
今までの書き方とは少し違い、早く見せたいといったような文字の乱れように、セレナは羽ペンを持つハリーの手を取った。
「ハリー、これ以上は今夜にしましょう。どう見せてくれるのかは分からないけれど、人の目があるもの」
セレナの言葉は最もだった。ハリーは頷くと『少し考えさせてください。今夜に返事を書きます』と返答すると、少し間を置いて『待ってます』と返ってきた。
ハリーとセレナは顔を見合せ頷いた。
ーーー今夜、皆が寝静まった後に談話室に集合だ。
そうして夜が更け、セレナは皆が寝ているのを確認すると談話室に向かった。
そこには既に日記を抱え、ブカブカのガウンを着たハリーがソファに座っていた。
「お待たせ、ハリー」
隣に座ると、ハリーは首を横に振って微笑んだ。
「ううん、さっき来たとこだよ。それよりセレナ、寒くないの？」
「あー、まあ大丈夫よ」
セレナの返答にハリーは困ったように笑ってガウンを引っ張り伸ばして片方だけかけた。
触れた肩からハリーの熱が伝わり、セレナはドギマギした。
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レン(プロフ) - 葵さん» 葵さんコメントありがとうございます！コメント頂けるだけで励みになります✨️GW明けたので更新頑張っていきます！ (5月8日 7時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とっても面白いです！更新頑張ってください！（文章短くてすいません） (5月6日 20時) (レス) @page34 id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - みーさん» みーさん、コメントありがとうございます！これからも執筆頑張ります！！ (5月1日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
みー - むちゃくちゃサイコーです！ (4月29日 20時) (レス) @page32 id: 3d403f2132 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - レイさん» レイさん、コメントありがとうございます！出来るだけ違和感が出ないようにと心掛けてるので嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします！ (2023年4月24日 6時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年3月18日 7時
