重大秘密の日記06 ページ35
「現れゴムでも、出現呪文でも何も反応が無いなんて変よ」
「でも、これ以上他の手が思い浮かばないよ？」
ハリーの困惑した様子に、セレナは下唇を小さく噛んだ。
思考しあらゆる案を頭の中で思い浮かべた。
一ページだけ燃やしてみたり、破ってみたり、炙ってみたり...。
セレナはその思い浮かんだ中でも、授業中にでも試せそうな案を一つ選んだ。
「ねぇ、やっぱり何か書いてみない？」
「何かって何？」
「そうね...じゃあこれは？」
セレナは羽ペンを手に、ページの端っこにサラサラと文字を書いた。
『あなたのことが知りたい』
甘いとは言えないがドキッとさせるその文字に、ハリーは慌てて羽ペンで返事を書こうとした時、セレナの書いた文字が本に吸い取られたかのように消えていった。
「えっ！？」
思わず仰け反り大声をあげると、セレナ以外からの目が一斉にハリーに向いた。
「...Mr.ポッター、どうかしたかね？」
「いいえ、何も！すみません、先生」
慌てて謝罪し座り直すと、セレナも愕然とした様子で日記を見ていた。
更に驚くべきことに、セレナの書いた文字に答えるように文字が浮き上がってきた。
『僕もキミが知りたい』
その言葉が、セレナとハリーに興味を持たせた。
ハリーが羽ペンを手に取り『僕はハリー・ポッターです』と綴ると、インクを吸い取りこれまた直ぐに返事が返ってきた。
『こんにちは、ハリー・ポッター。僕はトム・リドルです。君はこの日記をどんな風にして見つけたのですか？』
『誰かがトイレに流そうとしてました』
『僕の記憶をインクよりずっと長持ちする方法で記録しておいたのは幸いでした。しかし、僕はこの日記が読まれたら困る人たちがいることを初めから知っていました』
トム・リドルからの返事に、セレナは訝しげな目で見つめた。
「どうしたの、セレナ？」
「この日記を読まれて困る人たちってどんな人なのかしら？傍から見れば何も書いてないただの日記帳なのに...この仕組みを知ってる人？それともトム・リドルに関する何かを知ってる人？」
セレナの言葉は最もだったが、それなら聞いてみればいいとハリーは先程の返事を書いた。
するとトムは記した。
『この日記には恐ろしい記憶が記されています。覆い隠されてしまった、ホグワーツ魔法魔術学校で起きた出来事が』
『僕は今、そのホグワーツにいます。今、恐ろしいことが起きていて《秘密の部屋》について何かご存知ですか？』
緊張と興奮で震える手をおさえながらハリーは書きなぐると、日記からもすぐに返事が返ってきた。
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レン(プロフ) - 葵さん» 葵さんコメントありがとうございます！コメント頂けるだけで励みになります✨️GW明けたので更新頑張っていきます！ (5月8日 7時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とっても面白いです！更新頑張ってください！（文章短くてすいません） (5月6日 20時) (レス) @page34 id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - みーさん» みーさん、コメントありがとうございます！これからも執筆頑張ります！！ (5月1日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
みー - むちゃくちゃサイコーです！ (4月29日 20時) (レス) @page32 id: 3d403f2132 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - レイさん» レイさん、コメントありがとうございます！出来るだけ違和感が出ないようにと心掛けてるので嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします！ (2023年4月24日 6時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年3月18日 7時
