決闘クラブ02 ページ19
セレナは薄々この事件の犯人が分かっていた。
最初にパチパチと火花が散る音がしたのはグリフィンドール側だったのに対し、爆発したのは
そして、授業開始当初から不審な動きをする疎遠気味の三人組...。
「何やってんだか...」
呆れた声はセブルスの怒号で誰にも聞こえずにいた。
そんな事件から一週間後。
セレナは玄関ホールの掲示板に人集りが出来ていることに気がついた。
その中には最近相棒のーー皆は影で《従者》と言ってたーーネビルがいて、声をかけた。
「ネビル、何かあったの？」
「それが、今夜決闘クラブをするらしいんだ。僕一人じゃ怖くて見れないや...」
「じゃあ一緒に行きましょ！楽しそうだし」
そんな約束をして夕食を早めにとった二人は、大広間に再び出向いた。
既に会場は出来上がっており、何千もの蝋燭で照らされた金色の舞台に皆が盛り上がっていた。
一体誰が講師のするのかとワクワクしていたが、セレナは壇上に上がった人物を見るなり、気分は急降下していった。
「静粛に」そう観衆に手を振ったのはロックハートだった。
しかしその後ろには何故かセブルスが控えており、セレナはただただ困惑した。
「ダンブルドア校長先生から、私がこの小さな決闘クラブを始めるお許しを頂きました！私自身が、数え切れないほど経験してきたように、自らを護る必要が生じた万が一の場合に備えて、皆さんをしっかり鍛え上げるためにですーーーでは、助手のスネイプ先生をご紹介しましょう」
笑顔を振りまくロックハートに対し、いつもよりも仏頂面で目が殺気立つセブルスに、セレナはロックハートの死期を悟った。
簡単な紹介の後、舞台に立つ二人は見本として決闘の礼儀作法を皆に示した。
向き合い、互いにお辞儀をした後、杖を剣のように前に突き出して構える。
そして、三つ数えて最初の術を唱える。
一...二...三……。
「《
セブルスの杖から赤い閃光が放たれると、ロックハートは舞台から後ろ向きに吹っ飛び、壁に激突し、ズルズルと滑り床に落ちた。
男子の歓声と女子の悲鳴が大広間に響き渡った。
「痛そう...あれ、何の呪文？」
「あれは《武装解除》の呪文よ。その名の通り武器...大概は杖を取り上げるだけなんだけど、力が強いとああなるのよ」
「……相当恨みが籠ってたのかな？」
ネビルのボソッと呟いた言葉に、セレナは「ええ、相当ね」と頷いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 195人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レン(プロフ) - 葵さん» 葵さんコメントありがとうございます！コメント頂けるだけで励みになります✨️GW明けたので更新頑張っていきます！ (2023年5月8日 7時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とっても面白いです！更新頑張ってください！（文章短くてすいません） (2023年5月6日 20時) (レス) @page34 id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - みーさん» みーさん、コメントありがとうございます！これからも執筆頑張ります！！ (2023年5月1日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
みー - むちゃくちゃサイコーです！ (2023年4月29日 20時) (レス) @page32 id: 3d403f2132 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - レイさん» レイさん、コメントありがとうございます！出来るだけ違和感が出ないようにと心掛けてるので嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします！ (2023年4月24日 6時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レン | 作成日時：2023年3月18日 7時
