重大秘密の日記02 ページ31
「床がビチャビチャだ...」
「マートルのいる所からだわ」
床の半分が水浸しになっており、マートルの居るトイレの扉の下から盛れ出しているようだった。
以前、ミセス・ノリスが襲われた時よりも酷い状態だった。
三人はトイレに近付くと、マートルの泣きわめく声が扉の外にも盛れ出していた。
「マートル？何処にいるの？」
セレナが扉を開けて開口一番に話しかけると、ガコンバタンと大きな音をたてて扉から飛び出しセレナに抱きついた。
セレナもその勢いに思わず後ろに一歩引いたが、衝撃はもちろん無かった。相手はゴーストだった...。
しかしハーマイオニーに対してするように頭の部分を撫でると、気分を良くしたのか少し涙が収まり口を開いた。
「私また虐められたの！あそこで誰にも迷惑をかけずに座っているのに誰かに本を投げつけられて...」
「でも、君に何かをぶつけても痛くないだろ？君の身体を通り抜けるだけなんだから」
ロンの言葉にセレナが窘めるも、マートルは自身を嘲笑うように喚いた。
「さぁ、マートルに本をぶつけよう！大丈夫、アイツは何も感じない！腹は十点、頭は五十点！ハッハッハ、なんて愉快なゲームなんだ！……これのどこが愉快なのよ！！」
「ええ、マートル。全く愉快じゃないわ」
セレナがマートルを慰める中、ハリーはその元凶である本の在処を聞くと、マートルはセレナの肩に頭を預けながら洗面台の下を指差した。
ロンとハリーが下を覗くと、確かに古くボロボロの黒い表紙をした本が落ちてあった。
なんの躊躇も無しに本を拾おうとするハリーに、ロンが説教垂れて一悶着しているのを横目に、セレナはマートルに質問した。
「そういえば、マートルは何でここが拠点なの？」
「だって私、五十年前にここで死んだもの。生きてる時も死んでる時も一緒...。虐められるとずっとここに逃げてたから」
「そうだったのね？辛いこと思い出させてしまってごめんなさい」
「良いのよ、貴女は特別」
ウインクするマートルに乾いた笑いをするセレナの耳に、ロンとハリーが騒ぐ声が聞こえてきた。
「どうかしたの？」
「これ《T・M・リドル》って人の《日記》だったんだ」
「五十年前に《特別功労賞》をもらった人だ。フィルチとの罰則で、この人の盾を嫌という程磨いたから間違いないよ」
セレナはその人の名前に何処か頭の中で引っ掛かっていたのだ。
ロンの言う盾とは違う、また別のところで……。
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レン(プロフ) - 葵さん» 葵さんコメントありがとうございます！コメント頂けるだけで励みになります✨️GW明けたので更新頑張っていきます！ (5月8日 7時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とっても面白いです！更新頑張ってください！（文章短くてすいません） (2023年5月6日 20時) (レス) @page34 id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - みーさん» みーさん、コメントありがとうございます！これからも執筆頑張ります！！ (2023年5月1日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
みー - むちゃくちゃサイコーです！ (2023年4月29日 20時) (レス) @page32 id: 3d403f2132 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - レイさん» レイさん、コメントありがとうございます！出来るだけ違和感が出ないようにと心掛けてるので嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします！ (2023年4月24日 6時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年3月18日 7時
