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真夜中の決闘12 ページ50

これは犬...なの?

頭が三つに三組の血走ったギョロ目。三つの鼻がヒクヒクとしている。
三つの口からは黄色い牙をむき出し、その間からヌメヌメとしたヨダレが垂れ下がっていた。

セレナは珍しい生物に見とれていたが、足元を見た途端顔色を変えた。
ーーー仕掛け扉、という事はこれは番犬なのでは?

頭の中でダンブルドアの言葉が思い返される。
《とても痛い死に方をしたくない人は、今年いっぱい四階の右側の廊下に入ってはいけません》

「ハリー、ロン、ハーマイオニー...何も言わずに逃げて」

セレナの珍しくも弱々しい声に三人は思わず振り返り固まってしまった。...大きな犬の化け物と目が合ったらしい。
出方を伺っていたのか大人しかった相手も、次第に唸り声をあげた。

ハリーはドアの取っ手をまさぐり、四人はさっきとは反対方向に倒れ込むように部屋を出て慌ててドアを閉めた。

廊下を走り抜け、階段を駆け上がり七階の太った婦人の肖像画に辿り着いた頃には、服は乱れ顔を紅潮し汗だくになっていた。
そんな四人の姿を見て驚いた婦人はどこに行っていたのか問うたが、ハリーは息絶え絶えに《豚の鼻》と合言葉を唱えるだけにし、四人はぞろぞろと談話室に入りへたりこんだ。

ハリーやロンはパジャマで汗を拭い、ハーマイオニーはガウンを肩にかけ直しソファに座り込む。
唯一制服姿のセレナは、暑さでイライラしたのかローブを脱ぎ捨てネクタイを外し首元のボタンを少し外した。

「あんな怪物を閉じ込めておくなんて、連中は何を考えているんだろう」
「世の中に運動不足の犬がいるとしたら、まさにあの犬だね」

漸く口を開けるようになると、ロンとハリーは怪物犬を思い出し悪態をつく。
そんな二人に、ハーマイオニーは不機嫌さを隠さず突っかかるように言った。

「貴方たち、どこに目をつけてるの?あの犬が何の上に立っていたか見てなかったの?」
「床の上じゃない?」
「僕、足なんか見てなかった。頭を三つ見るだけで精一杯だったよ」

ハリーとロンの回答に、ハーマイオニーは更に不機嫌さを増した。

「仕掛け扉でしょ、ハーマイオニー。ダンブルドア校長が今年いっぱい入るなって言ってたぐらいだし、なにか隠してるんだわ」
「流石、セレナね。

...貴方たちさぞかしご満足でしょうよ。もしかしたら殺されてたかもしれないのに...もっと悪いことに退学になってたかもしれないのよ。では、お差し支えなければ休ませていただくわ」

ハーマイオニーはセレナを女子寮へ連れ込むように引っ張った。
セレナは残された二人に挨拶も出来ないまま、ベッドに入ることになった。

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レン(プロフ) - 潤華さん» 潤華さん、初コメありがとうございます!お褒めの言葉嬉しいです☺️引き続き、応援よろしくお願いします! (2月5日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
潤華 - とっても面白いです!!!♡♥ (2月4日 20時) (レス) id: 9eceefbc71 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - カケオレさん» コメントありがとうございます!この時代にもニュートが居たので是非からませたいと欲望が出てしまいました笑今後も出てきますので楽しみにしててください! (2023年3月20日 21時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - ニュートが出てきた瞬間叫んでしまいましたよ (2023年3月20日 7時) (レス) @page11 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - †NANA†さん» ご指摘ありがとうございます!遅ればせながら修正致しました(^^) (2023年2月10日 20時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レン | 作成日時:2022年7月3日 9時

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