【山田三郎】守ってあげたいだけ。

６２step ページ16

先生は満足な顔をして、私にココアを作ってあげるね、と言って離れた。


すると、ピンポンとインターホンが鳴り、先生が出た。


チラッと見ると、画面には三郎がいた。

嬉しい反面、戸惑いもあった。


貴方「(今の私会ったら嫌われるかもしれない… )」


先生「おや、山田君じゃないですか。どうしたんですか？」

三郎「夜分遅くにすみません。ちょっと先生に用があって」

先生「用？明日ではダメなのですか？」

三郎「はい。今すぐお話したくて」

先生「そうですか。なんでここだと分かったんです？」

三郎「まるでここが別の家みたいないい方しますね、先生」


三郎にそう言われた瞬間、先生の表情が少し変わった。
　それと同時に右手をぎゅっと握りしめた。


三郎「それより、先生。生徒を外に置いたままでいいんですか？」


「生徒をずっと外に置いていたら、周りの眼が痛くなりますよ？」と。
三郎は先生を煽ってきた。

先生はため息をして「分かりました」と答えた。


そして、インターホンを消した。


先生「八神さん」

貴方「はい」

先生「八神さんは、私を裏切りませんよね？」


そういって私に近づく先生。
　嗚呼、だめだ。


今逆らったら、殺される。



先生はニコッと笑ってドアを開けようとした。

　 私はその時、何故か寝室に逃げた。

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