６９さあどうぞ ページ29
眩しい。そう感じて目を開けるともう朝だった。時計を探そうと寝ぼけたまま手を動かすと何かに当たり、なんだろうと掴んでみると「起きたのか」と声を発したそれにAは心臓が止まるほど驚いた。
Aが触っていたのは骨喰だった。
「わー！すみません！」
「…？おはよう」
何故謝られているのかわからないというように骨喰は首を傾げる。Aは苦笑しながら「おはようございます」と返した。
「骨喰さん、朝早いんですね」
「俺もさっき起きたばかりだ」
そう言った骨喰は寝起きとは思えないくらいキリッとした佇まいで、流石だとAは感心した。
「ご飯にしましょうか」
「ああ……。──待て」
突然鋭く言い放った骨喰は玄関先をじっと見つめる。暫くそうしたあと、「誰かくる」と言って立ち上がった。
「誰かって…一期さんたちですか？」
「いや、違う。恐らく──」
骨喰が何か言おうとしたその時「おーい！」と声が聞こえた。
「和泉守兼定だ」
和泉守兼定。一番目の審神者に酷く気に入られた刀剣男士。Aは今までの情報を整理しつつ、扉へと歩を進める。それを骨喰は止めようと手を伸ばしたが「結界があるから大丈夫」と言われ手を下ろした。
Aは外には出ず、扉の際で立ち止まり大きく息を吸う。
「何か御用でしょうか」
少し間が空いたあと、
「取り敢えず扉を開けてくれ、見ればわかる。危害を加えるつもりはない」
と答えた。
Aが振り返ると骨喰が強い眼差しでこちらを見ていて、何も言わずとも開けるな、と目で訴えているのがひしひしと伝わってくる。
Aはそれでも「大丈夫」と言って戸に手をかけた。
自分の半身が見えるくらい戸を引き和泉守兼定なる刀剣男士を見る。すると和泉守は大きくため息をついた。
「随分警戒してるんだな。…まあ仕方ないか」
「何か御用ですか」
つれないねぇ、と言いながら和泉守は此方に向かっておにぎりののった皿を差し出した。
「燭台切に持っていけと言われてな」
何故このタイミングで、とAは困惑したが表情には出さず「遠慮します」ときっぱり告げた。その態度に面食らうように和泉守は目を丸くする。
「あんた、変わったな」
「…？」
「前はもっとおどおどしてた」
柔らかい表情を見せた和泉守はもう1度皿を差し出す。
「一つ選べ」
「いやだから」
「いいから」
有無を言わさぬその言葉にAは渋々「じゃあ真ん中」と言った。
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アニメラブ(プロフ) - 小夜！！！！ 帰ってきてー (2017年9月22日 9時) (
レス) id: a0166d0c90 (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - 華骸さん» ありがとうございますヽ(*´∀｀)ノ (2016年8月2日 18時) (レス) id: 92460ae46a (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - 和さん» 罪人の首を刎ねよの方も見てくださってありがとうございます！ 励まされたなんて私はそんな大層なことは書いてないですよ(笑)本当の事を書いただけです！ これからも読みに来ます(。・ω・。)ゞ (2016年8月1日 22時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - 華骸さん» わっわっ、コメントありがとうございます(*^^*)前回の華骸さんのコメントにもすごく励まされ、続編まで……！華骸さんの"罪人の首を〜"のお話毎回楽しみにしております(^-^)続編もおめでとうございます！ (2016年8月1日 8時) (レス) id: 92460ae46a (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - 続編おめでとうございます！ 楽しみにしていました！ これからどういう展開になっていくのが読めない感じがいいですね！ ワクワクします！ 更新楽しみにしてますね(*´ω｀*) (2016年8月1日 1時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和 | 作成日時：2016年8月1日 0時
