６２いずれは ページ22
鯰尾藤四郎の刀解を見届けた一期は弟たちの眠る部屋へと戻った。目を覚まさないように襖を静かに引き中に入る。誰も起きる気配はなく、一期はその場に腰を下ろした。
眠る弟たちを見て胸が苦しくなった。かつて弟であった鯰尾の成れの果てを見てしまったからだ。最近眠っている時間の方が多くなった弟たちも、ああなってしまうのでは、と不安になる。今ここで眠る弟たちは古参の一期や薬研よりも"審神者"という存在に触れ合ったことが殆どないのだ。もともと審神者の力で顕現されたため、その審神者の傍にいなければいずれは消滅してしまう。この本丸では、粟田口のように１日の大半を眠る者が多くなった。
もう長くはないだろう。漠然と、そう思った。
暫く弟たちの寝顔を眺めた後、鬱々とした気分を払拭するため部屋を出た。するとちょうど部屋へ入ろうとしていた薬研と鉢合わせた。
「よお、いち兄。どっか行ってたのか」
一期は先程の出来事を話すべきか躊躇った。いくら長く生き、その中でも特にしっかりした薬研でも彼の心労は想像できないほど計り知れない。これ以上心配をかけたくなかった。
「……いや、ちょっと厠に」
「……随分長かったんだな」
真っ直ぐ見つめてくる薬研を見て、もう全てわかっているのだと気づいた。藤色の瞳が、こちらを見ている。
「すまない……」
そして一期は先程の出来事を全て薬研に話した。とても長い時間の出来事だと思っていたが、話してみると一瞬のことで話し終わると一期自身、唖然とした。
あの一瞬の間に鯰尾藤四郎は命を失ったのだ。
「…そんなことが」
薬研は少し考える素振りを見せたあと、再び口を開く。
「なあ、俺っちに考えがあるんだが」
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アニメラブ(プロフ) - 小夜！！！！ 帰ってきてー (2017年9月22日 9時) (
レス) id: a0166d0c90 (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - 華骸さん» ありがとうございますヽ(*´∀｀)ノ (2016年8月2日 18時) (レス) id: 92460ae46a (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - 和さん» 罪人の首を刎ねよの方も見てくださってありがとうございます！ 励まされたなんて私はそんな大層なことは書いてないですよ(笑)本当の事を書いただけです！ これからも読みに来ます(。・ω・。)ゞ (2016年8月1日 22時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - 華骸さん» わっわっ、コメントありがとうございます(*^^*)前回の華骸さんのコメントにもすごく励まされ、続編まで……！華骸さんの"罪人の首を〜"のお話毎回楽しみにしております(^-^)続編もおめでとうございます！ (2016年8月1日 8時) (レス) id: 92460ae46a (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - 続編おめでとうございます！ 楽しみにしていました！ これからどういう展開になっていくのが読めない感じがいいですね！ ワクワクします！ 更新楽しみにしてますね(*´ω｀*) (2016年8月1日 1時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和 | 作成日時：2016年8月1日 0時
