見えない翼 Ⅱ (ページ21)

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「大丈夫？顔色良くないよ？」

デスクで仕事をしていると先輩に心配そうに声をかけられた。

『あ、いえ大丈夫です！』

「そ、無理しないでね」

『はい、お疲れ様でした』

先輩を見届けた後ひとり反省会。
あー、わたし仕事に結局支障出してるじゃん。
紫耀と距離を勝手に置いて。
それでも結局空回りしてる。

、、、会いたいな。

「お疲れ様」

『あ、お疲れ様です！』

ハキハキとした声に振り向けば佐々木さんがいて。

佐々木「、、また無理しちゃって」

『いえいえ、それどころかわたしも佐々木さんに無理をさせてしまっていますよね、すみません、、』

佐々木「そんなことないわよ、大丈夫。あ、でも次のKing & Princeの特集組むのにちょっと手伝いだけしてもらおうかな？」

『、、はい？』

佐々木「参考までに、これ過去のやつだから。インタビューのテーマ一緒に決めてくれる？」

『わかりました、』

デスクに広げて見るとKing & Princeのみんなが表紙を飾る雑誌。

『わ、みんな若いですね』

佐々木「可愛いわよね」

Jr.の時の物まで取り揃えてくれた佐々木さん。
そういえば見たことなかったかも。

ペラペラとページを捲りインタビュー内容を読む。

"結婚はいつ頃したい？"

(結婚は出来るだけ早くしたい！運命的に巡り会えた人と決めている)

"今逢いたい人は？"

(小さい頃からの友達)

"デビューした喜びを誰に伝えたい？"

(家族！あ、あとは小さい頃からの友達)

"初恋はいつ？"

(幼稚園の頃！結婚の約束してたな～)

これって、、。

インタビュー記事から目が離せない。
グッと胸の奥が熱くなった。
『、、、』

佐々木「、、こっちのも見てみて」

そう渡され別の雑誌にも目を移す。

"今逢いたい人は？"

(初恋相手！)

『、、、え、』

デビュー前、デビュー後、いろいろな雑誌にて同じように答えている紫耀。

佐々木「、、いつ聞いてもね」

『、、、』

佐々木「"初恋相手にもっかい会ってみてー"なんて言ってたのよ？」

『、、、』

佐々木「おちゃらけて応えてくれていたけど、、、Ｊｒ．の時から今までそれはずっと変わってないのよ。誰の事かしらね？」

『、、っ、、』

佐々木「すごいことよね、、山田さんのことなんだなー、って再会した２人を見て思ったわ」

『佐々木さん、』

佐々木「、、素直にね、？」

『、、っ、はい、』

、、わたしの事なのかな？なんて自意識過剰かもしれないけど。
その後も紫耀の言葉ひとつひとつにしっかり目を通した。

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