見えない翼 Ⅱ (ページ1)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:133,724 hit

１ページ1

.

『紫耀、終わったよ』

「あ、、さんきゅ、」

ドライヤーを終え紫耀に声をかける

綺麗な髪が乾きサラサラと扇風機の風になびく

すん、と鼻に香る紫耀の匂い

『、、いい匂い』

「え、？」

わたしの言葉にぐるっと体を反転させこっちを見てくる

『あ、シャンプー、』

「なに言ってんの、お前もだろ？」

"俺んちのシャンプー使ったんだから"

目を細めて笑う紫耀

『あ、そっか、』

乾いた自分の髪をくんくんと嗅ぐ

『本当だ、紫耀の匂いがする』

「、、っ、、ばか、」

またぐりん！と勢いよく前を向き直す紫耀

なんなんだ？一体、、、

「ね、寝るか！」

『え、ああ、うん、』

ーーー・・・

様子のおかしい紫耀に促され連れてこられたのは紫耀のベッドで

「お前はここ使って」

『え、紫耀は？』

「あー、俺はこっちで寝る」

指差したのはさっきまでいたソファで

え、こんなとこで寝かせられない！と言うものの

「いつもこっちで寝落ちしてること多いから大丈夫」

『、、、そう、』

「ん、また明日な」

『、、おやすみ、』

バタンと、ドアを閉めベッドに横になる。

ふわっと、香る甘いバニラの匂い

『、、、』

目を瞑ってみるもなかなか寝付けなくて

ふと、蘇る優也との出来事にギュッと唇を噛み締めた

.

作者より

引き続きこちらでよろしくお願いします！
また評価やお気に入り頂けると嬉しいです。