25話 前述の通り ページ26
「貴方、最近話題の最速の人魚ですか?」
「なんですかその
微妙にダサいっていうかダサいあだ名は」
コソコソと2人で会話したあと、
フロイドでは無い方が私に声をかけた。
「ミドルスクールで話題なんですよ、
1つ下の学年に、
信じられないくらい速い人魚がいると」
「へーそうなんすか」
正直名前が知れ渡っていることよりも、
不名誉っぽい名前で広まっていることを
どうにかしたい。
「で?そんな速い人魚が、
オレたちになんの用?」
未だ厳しい視線を緩めないフロイドに、
私はなんの用?と言われても。
と思考をめぐらせる。
「その、興味があって」
「は?」
「いやぁどこに行っても話題の3人が、
どんな感じなのかなぁって気になって」
上手い言い訳も思いつかず、
まぁ正直に伝えようかと私は口を開いた。
「………………噂どうりの存在ですが?」
寒い海で尚
私の体に怖気が走ったのを、未だに覚えている。
「はっ、しょーもなぁ。
興味本位で見にこられるとか、
オレらも偉くなったねぇ」
ピリピリと肌を刺すこれは、
あぁ殺気か。
いざとなったら逃げよう。
なんて思わせるには十分で。
「いやぁでも全然普通で拍子抜けですよ。
もっと
お化けみたいな感じかと思ってましたからね
で、そっちのフロイドさんじゃない方の、
つり目の方の先輩は名前なんて言うんですか?」
「……ジェイド、この子やっぱおかしくない?」
「………………とりあえず
まともではなさそうですね」
「だから大概失礼ですよね」
今でこそ毛嫌いしている、
人魚3人組のふたりとの出会い。
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作者名:よく骨を折る田中 | 作成日時:2020年6月30日 22時