検索窓
今日:1 hit、昨日:6 hit、合計:309,640 hit

35話 ページ36

「何?」

「カジキちゃんすっげぇ獣くせぇ〜」

「言い方最悪なんですけど……
ていうか魚に獣臭いもへったくれも……」

放課後。
いつも中庭に行く時間に
ラウンジに顔を出すと、
既にフロイドもジェイドも着替えていて、
アズールは在庫の点検中だった。

……お前ら授業に出てるのか?
私は寝てたぞ。

「………………Aさん、
今日誰かに会いましたか?」

「ジェイドパイセンその質問、
学校行ってる奴にしても無駄だと思いますけど……」

誰かにあったか?
たくさんの人に会いました!

としか答えようがない。

とはいえ獣臭い、と言われれば。

「ああそういえば食堂で見知らぬ獣人さんに
腰と腹と首とベタベタされたような」

「「「はぁ?!」」」

「いやぁ〜ほんとママみたいな人で……!
元はと言えば私が話しかけたんですけど」

彼は悪くないですよと伝える。

「いや、いやいやいやいや。
オンナノコの腹触って悪くないはないだろ」

「オンナノコなのは空前の秘密なんです」

「Aさん?どこを、どのように、
どのような経緯で?」

「ジェイドパイセンなんか怒ってますか?」

フロイドはどうやら機嫌が悪いらしかった。
さすがに何年もいれば顔を見れば機嫌はわかる。
ちなみにジェイドも笑顔だがオーラが怖い。
つまり両方怒っている。
……オンナノコなのは知らないんだからさ、
仕方なく無い?
別にちょっと持ち上げられただけだし。

あぁちなみにアズールは動かなくなっちゃった。
在庫たんないのかな。

「いいから早く説明しなさい」

「えぇ……?」

仕方なく私は経緯を話すことにした。




「オレ締めに行ってきてもいい?」

「名前も知らない人を
どうやって絞め殺すのです?」

「うん殺すとは言ってないよね物騒だからやめなさい」

名前は伏せておいた。
良かったねジャックくん、
君の命は守られた……。

いやこの人たち変なところで
スイッチ入るからわかんないから。
分かるのは機嫌がいいか悪いか!それだけ!

「アズール?
アズールパイセン?
……アズールアーシェングロット??」

さっきから
ピクリとも動かないアズールに声をかけるが、
未だ反応はない。
一体どうしたというのだ。
腹痛か?


……あぁ、そういえば。

「ねぇみんな」

「私、走れるようになった!!!!」

「……………………。」

「なんか褒めるとかしてくださいよ!!!」

36話→←34話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (228 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
806人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:よく骨を折る田中 | 作成日時:2020年6月30日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。