35話 ページ36
「何?」
「カジキちゃんすっげぇ獣くせぇ〜」
「言い方最悪なんですけど……
ていうか魚に獣臭いもへったくれも……」
放課後。
いつも中庭に行く時間に
ラウンジに顔を出すと、
既にフロイドもジェイドも着替えていて、
アズールは在庫の点検中だった。
……お前ら授業に出てるのか?
私は寝てたぞ。
「………………Aさん、
今日誰かに会いましたか?」
「ジェイドパイセンその質問、
学校行ってる奴にしても無駄だと思いますけど……」
誰かにあったか?
たくさんの人に会いました!
としか答えようがない。
とはいえ獣臭い、と言われれば。
「ああそういえば食堂で見知らぬ獣人さんに
腰と腹と首とベタベタされたような」
「「「はぁ?!」」」
「いやぁ〜ほんとママみたいな人で……!
元はと言えば私が話しかけたんですけど」
彼は悪くないですよと伝える。
「いや、いやいやいやいや。
オンナノコの腹触って悪くないはないだろ」
「オンナノコなのは空前の秘密なんです」
「Aさん?どこを、どのように、
どのような経緯で?」
「ジェイドパイセンなんか怒ってますか?」
フロイドはどうやら機嫌が悪いらしかった。
さすがに何年もいれば顔を見れば機嫌はわかる。
ちなみにジェイドも笑顔だがオーラが怖い。
つまり両方怒っている。
……オンナノコなのは知らないんだからさ、
仕方なく無い?
別にちょっと持ち上げられただけだし。
あぁちなみにアズールは動かなくなっちゃった。
在庫たんないのかな。
「いいから早く説明しなさい」
「えぇ……?」
仕方なく私は経緯を話すことにした。
「オレ締めに行ってきてもいい?」
「名前も知らない人を
どうやって絞め殺すのです?」
「うん殺すとは言ってないよね物騒だからやめなさい」
名前は伏せておいた。
良かったねジャックくん、
君の命は守られた……。
いやこの人たち変なところで
スイッチ入るからわかんないから。
分かるのは機嫌がいいか悪いか!それだけ!
「アズール?
アズールパイセン?
……アズールアーシェングロット??」
さっきから
ピクリとも動かないアズールに声をかけるが、
未だ反応はない。
一体どうしたというのだ。
腹痛か?
……あぁ、そういえば。
「ねぇみんな」
「私、走れるようになった!!!!」
「……………………。」
「なんか褒めるとかしてくださいよ!!!」
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作者名:よく骨を折る田中 | 作成日時:2020年6月30日 22時