ポラリス２ (ページ4)

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そんな沈黙を破ったんは、

バタンッ

「あっ」

リビングを飛び出したるうく。

どこ行くんやって着いてったら、

玄関でペタンて座り込んだ。

「えっここで待っとったら帰ってくるって思ってるん？賢すぎん？」

彪「あかん、胸痛い、、」

風「残念やけど、3日は帰ってけえへんでって、、、、」

彪「そんなん、言えへんよぉ...」

風「なあ、拓哉んときはこんなんちゃうかったよな？」

彪「おん、普通やったで？やから平気やと思ってんけどなあ。」

「それ、俺が悲しなるだけやん」

なんて、3人で話しとってもらちあかんから、意を決してお利口さんに体操座りしとるるうくの横におんなじように体操座りをした。

「あんなあるうく、今日なあ、斗亜帰ってこんの。」

琉「....とあ。」

「うんそう斗亜。、、、なあ？とあのくっくないなあ？」

るうくのこだわりで兄弟それぞれに靴を並べる場所を決めてんねんけど、靴のないスペースを指さして一生懸命訴えかけてくる目が、真っ直ぐすぎて辛い。

「斗亜はぁ、修学旅行で、帰ってきません。」

琉「しゅーがく、りょこー...」

せや、この子のややこいとこは、こうやって言葉を上手にオウム返しするところ。

自発的な言葉はほぼないに等しいねんから、理解してるかなんて考えればわかるはずやのに、あまりにも返す間がぴったりなもんやから、伝える方は伝わったんやと思ってまう。

事件の原因や。

徐におれの手を取って立ち上がったるうくが、クレーンでドアノブに手をかけた。

よぉ考えてこんなことまでできるようになったんやなあってその成長は嬉しいけど、外に出たって斗亜には会えへんのよ。

「るうく、お外はバツです。出れへんよ。斗亜いません。」

いよいよ斗亜がおらん現実に直面したるうくの混乱が、癇癪に変わるまでに、時間はかからへんかった。