やりなおし【松下村塾組】 ページ4
目を開けると、目の前に銀のふわふわした髪が迫っていた。
『.....』
「いってー!?」
甲高い悲鳴をあげる銀時は、私によって蹴られた脛を抑えて悶絶している。
『おはよ、銀時。なんで私の部屋にいるの?』
「おはよって、もう昼前。起こしに来たら気持ちよさそうに寝てるし寒いしで、お邪魔しました」
『女の子の布団入るなケダモノ』
「言いぐさひどくね?」
昼前って、随分と寝てしまったなぁ。朝には弱いけど、こんなに寝たのは久しぶり。
というか、長い夢を見ていたような気がする。覚えてないけど。
『松陽は?稽古は今日ないの?』
「んー?なんか寺子屋つくるのどーのって言って出かけてる」
寺子屋?あー、なんかそんな話してたか。
『じゃぁ今日はお休みってことで、おやすみ』
「うぉい、まだ寝んのか?!さすがに寝すぎだろ!」
『銀時も寝る?』
「......もうちょっと詰めて」
『ハイハイ〜』
一枚の布団でも、子ども二人なら入ってしまう。布団の中はまだ暖かいし、外は肌寒くなってきたから丁度いい。
人肌も相まって、なお良し。
『銀時....』
「ん?」
『仲間増えるの、楽しみだね』
「おー、お前は俺の最初の妹弟子だからな」
『光栄ですー』
ぎゅーっと銀時に抱き着いて、そのまままた深い眠りに落ちる。
何も知らない、何も覚えていない。少し前に、銀時と松陽に出会う以前の記憶が一切ない。
私の家族は二人だけ。仲間が増えるの、嬉しいんだ。
・
・
運命を変える物語は、再びはじまる。
_ やりなおし Fin _
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都野桜(プロフ) - 律です。さん» こちらこそ!短編もちょくちょく書けるように頑張る! (2021年4月5日 5時) (レス) id: 8777a98142 (このIDを非表示/違反報告)
律です。(プロフ) - コメントありがとうございます!お互い頑張りましょう (2021年4月4日 15時) (レス) id: 37614e4870 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:都野桜 | 作成日時:2020年12月15日 0時