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呪術師最強と呼ばれる者は二人いる。最強であるのだから一人だと誰しもが思うだろうが、彼らにとって”最強”は二人だった。何時だって。
御三家の一角五条家、無下限呪術、六眼。生まれてくるだけで世界の均衡を変える。そんな五条に対して夏油は、呪霊操術。珍しい術式だった。呪いは祓うもの。それを操り支配下に置く。ある意味異質だ。並び立っているけれど、二人で最強と言っているけれど、同じ特級だけれど、その力量に差はある。
真っ向勝負で五条は夏油に勝てるが夏油は五条には勝てない。その隔たりに揶揄する者もいる。だが、その隔たりを一番痛感しているのは他でもない夏油だ。ただ、
___「俺だけじゃ、守れねぇもんもあるんだよ!!」
___「俺だけじゃ、駄目なんだよ!俺の術式じゃ出来ないことを!オマエがやるんだろ!!」
___「二人で最強なんだよ!!!」
その言葉があったから、他でもない親友が隣に立ってくれと言ってくれたから、夏油は最強であろうとした。それがどうだ。五条のみを警戒し自身はノーマーク。ひくりといつもの笑みが引きつって。
いいさ、オマエたちが見くびった相手がどれ程の者だったか証明してくれよう。”最強”を冠した男を野放しにしたことを、骨の髄まで後悔するといい。
「ふぅん、君は植物を操るのか。いいね。私の
「
「固有の言語もある…。良いことを教えてあげよう。人間の世界の常識だ」
「___飛行と火は草に効果抜群ってね」
”鎌鼬”の猛攻を植物で防ぎながらその速さに裂傷を負いながら、続々と生み出された呪霊の対処に精一杯な花御に夏油は追撃を仕掛けた。呼び出したのは、赤く燃えさかる炎を纏った形のない幻影のような呪い。
名を、「不知火」。風の弱い新月の夜に八代海や有明海に現れる怪火の一種。一つの炎が二つ、三つと増え花御を囲むように左右に分かれて増えていく。草は火に弱い。植物でどかせることも出来ない。飛び退いて増殖する炎から逃れようとするが着地地点に炎が待ち構えていた。
「
増え続けた炎は既に数百を優に越えている。花御を遂に取り囲んだ火炎は一気にその身を激突させた。数にして数千の高温の燃焼物を受け火柱が上がっていく。
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ボーダーライン(プロフ) - 久々の更新で長らくお待たせいたしました!私生活が立て込んでましてね…でもこれからはバンバン更新していきたいと思います!!骨マニアと女王様のコンビ、良いですよねぇ。ここだけの話、続編の幕間は女王様を掘り下げようかな、と。コメント有り難うございました!!! (2022年5月24日 17時) (レス) id: 6d6b1b008a (このIDを非表示/違反報告)
猫さくらもち - あぁ〜〜〜!久しぶりの更新ありがとうございます!!毎日楽しく読ませてもらっています!これからも更新まってます!頑張ってください!ちなみに私は骨マニアと女王様のコンビが好きです!! (2022年5月24日 17時) (レス) id: f692ce80b7 (このIDを非表示/違反報告)
ボーダーライン(プロフ) - 全作!有り難うございます!!骨マニアはキャラ立ちしてるし動かせやすいんですよね。個人的に押してるのもあるんですけどフハハ。女王様も好きだけどキャラが未だに掴めない、正に女王様。これからの活躍も乞うご期待!!更新頑張ります!! (2022年3月2日 13時) (レス) id: 6d6b1b008a (このIDを非表示/違反報告)
はるみん - 全作読ませていただきました‼︎大好きです‼︎今作も骨マニア大活躍ですねw (2022年3月2日 0時) (レス) @page6 id: ab207372ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ボーダーライン | 作成日時:2022年3月1日 11時