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「この1年は私がカワいく叩き直す。真依ちゃんの苦労、女が呪術師として生きていく意味。諸々教え込んでやる」
「なんちって」
睨み合う二人の間でもう無理だろうと判断して無警戒だったパンダが起き上がって無防備なメカ丸の顔面をぶん殴り言葉を吐いた。狙撃が出来るなら味方をフォローすることも可能だ。先程のように。けれどわざわざ御出ましだなんてと笑みが溢れる。
「出たがりか？コソコソ隠れて援護に徹しろよ。ま、仲良くやろうぜ」
「
ギリッ、歯を噛みしめて右腕の制服が破れ装甲が顔を出した。その発言は彼の地雷を踏んだようだ。
「人形風情ガ、知った口ヲ…！！」
「やれやれ呪霊狩りはどこへやら」
右手は鉤爪のようになって指を重ね高速に回転。右腕の肘部分からは一瞬、火が噴きだして、構える。
「
「うおっ」
「”
右腕で抉るような攻撃はパンダが横に避けたことで木々に風穴を空け、なぎ倒すに終わった。反動で上下に揺れる。火力、威力は高い。けれど副作用もあるようだ。
「ちょこまかト…」
「(さっさと片付けて…なんなら放っといて野薔薇に加勢したいが。コイツ射撃あるからなぁ。メカ丸・西宮・三輪は情報ないけど)」
「オマエ強いな。何級だ？」
パンダの予想では、メカ丸は3級〜準2級・2級。3級の釘崎に相手をさせるには荷が重いだろう。故にパンダはメカ丸の対処を買って出た。左腕の制服を破り左掌をこちらに向け返答を返す。
「対呪霊の格付けが今必要だとは思えんガ。教えてやる」
「準1級だ」
完全に予想外。そして眩い輝きと共に打ち出される光線。
「”
「(攻撃範囲が広い！！)」
回避は困難。体を呪力で覆い、防御態勢。焼け焦げるような音がして視界が晴れた先にパンダは。
「っぷぅ！！」
「(放熱！！タメも残しもデカい技だな)」
「(この出力では核をピンポイントで捉えなければ無意味カ！！)」
”呪骸”。内側に呪いを宿し自立可能な無生物の総称。人工的な呪骸には”核”が存在する。パンダは傀儡呪術学の第一人者、夜蛾学長の最高傑作。感情を持って生まれた呪骸。”突然変異呪骸”。パンダは、パンダじゃない！！
反動がきている隙に接近し幾度も拳を叩き込む。接近戦は十八番である。
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作者名：ボーダーライン | 作成日時：2022年2月9日 18時
