続 : ソノ恋依存性ニ注意セヨ。[時透無一郎]

依存性㊶ ページ16

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木刀を持ち、真っ直ぐに霞柱様を見ると
少し恐怖を感じた。



憧れてた彼との手合わせ


ゴクッと唾を飲み込む。







＿＿＿＿＿＿＿＿来るっ！





ゴンっと言う衝撃と共に木刀と木刀がぶつかり合う。



時『…へぇ。止めれるんだ』



そう言うとさっきよりも早く動き出す。



A「＿＿っ！！」



攻撃を受けるだけで精一杯で反撃なんて出来ない…




A「はぁ…っ、はぁ……」



流石は柱。



時『呼吸が乱れてる。筋肉の使い方も甘いね。
そんなんじゃ強くなれないよ』


随分と長い間打ち合いをしていた気がするが
霞柱様は全くと言っていい程
顔色を変えずに涼しい顔をしている。


A「申し訳御座いません…」



時『ただ、全部の攻撃を受け止めたのは凄いね』



ほ、ほ……褒められたーーーっ！



嬉しい！嬉しい！




時『なんでそんな兎みたいに飛び跳ねてるの？』



A「……え」


時『ん？』


A「飛び跳ねてました……？」


“うん”と頷く霞柱様。


やってしまった……


A「つ、つい嬉しくて…」



何が？とでも言いたそうな顔をしていた。








時『そんなに弱いのに何で僕の攻撃を受けれたの？』


不思議そうに私を見る。


A「実は…少し人とは違う目をしてまして…」


そう、ちょっとした特異体質。




攻撃を受ける際に、ある一定の距離になると
ゆっくりと時間が進む様な感覚になる。



霞柱様の攻撃でも受ける前には
その攻撃がゆっくりになりなんとか、かわせた。


私がもう少し早く動けるようになれば
かわしながら攻撃も仕掛けられるのだろうが
まだまだその域には達してない。



時『ふーん。便利な目だね』



相変わらず無表情ではあるが
私の目に興味がある様で、ジーッと見つめられる。


……恥ずかしくて、心臓が飛び出そう。


時『顔が赤いけど、熱でもあるの？』



貴方の所為です！！と叫びたい。



A「通常なので大丈夫です…」



“そう”と短く言うと


時『じゃ、もう一回やろう』


と木刀を構えた。



休憩させて下さいと泣きついつたのは
言うまでもない…。

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