アイツがバレーを嫌う理由。 (ページ18)

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Story 17 ページ18

花「いやぁ、面白かったなぁ〜」
松「久しぶりにあんなに笑ったわww」
『兄さんのせいで、私まで恥ずかしいんだけど…』

練習が始まってすぐ花巻先輩と松川先輩が笑い出す

朝食前に兄さんが怒られてたのが面白かったんだと…
木兎先輩の髪までしょぼくれてて、少し笑ったのは秘密

及「あれはぼっくんが悪いじゃん！」
岩「クソ川うるせぇよ！」
国「また怒られてるじゃないですか…」

本当に恥ずかしいからやめてほしい
「ぼっくん」呼びとチャラチャラした行動

結局一くんがみんなをまとめて、練習試合が始まった

でもなぁ…
兄さんをカッコいいと思うこともある

及「…信じてるよ、お前ら」

この言葉が好き
お前らの中に私は入っているのかわからないけど…
でも信頼されてる気がして、私は…

やっぱやめよ
私は一回チームに迷惑かけたことあるし

烏野との一試合目は、1セットを先取して勝利した

次の試合は音駒か
隣で音駒と梟谷の試合も見てたけど、
セッターの孤爪先輩は相当頭が切れるんだと思う

5本の指に入る木兎先輩がいる梟谷に負けはしたが
数点差で、惨敗という訳ではなかったし

『とりあえず孤爪先輩には注意しないとかな』
？「俺が何？」
『…なんでここにいるんですか？孤爪先輩』

ドリンクを作ろうとしていたら後ろから声をかけられた
正直すごく驚いた
いつもなら足音とかも聞こえるのに…

孤「先輩つけなくて良いよ、あと研磨で良い」

何を言い出すんだ、この人は
上下関係苦手だったりするのかな

でも何て呼べば良いんだか…

『研磨先輩』
孤「だから先輩つけなくて良いから」
『じゃあ…研磨さん？』
孤「なんか距離感じるけど、まあそれで」

研磨さんの目が怖い
見つめている物全てを見透かしているような、そんな目

孤「俺警戒されてるけど…地を這う天使だっけ？」
『…！なんでそれを』
孤「載ってたよね、月バリ」

私がもう聞きたくないダサい異名
“地を這う天使”…

『もうバレーはしないので』
孤「そっか、まあ誰にも言わないから」

じゃあね、そう言って研磨さんは去っていった

何を考えているか、わからない人だった
わざと言ったようにも思えたけど
でもわざと言う理由もないから、もうわからない

『早く作っちゃわないと』

残りのドリンクを作り終え、
急いで試合の準備をしている青城のベンチに戻った