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『たのもォ!!』
『随分豪快に入ってくるんだな』
道場破りか、とあしらわれる。彼の傍へいそいそと近寄り、その場に正座した。とりあえず彼に領収書を渡す
『おお。ご苦労さん
山崎に言われたと思うが、誰かに声かけろよ』
面倒くさがられるかもしれねェけど、とせせら笑う。しかしなかなか帰ろうとしない私を不審に思った彼は、ようやく私と顔を合わせた
『土方さん。貴方は重度のマヨラーだとお聞きしました』
『あァ。だが安心しろ。自分の食事には自分でマヨネーズをかける』
それがマヨラーの嗜みだ、みたいなことを言っているが、意味が分からないし理解もしたくない
『いえ、問題はそこではありません』
『あ?ならどこに問題があるんだよ』
『貴方の健康にです』
彼は小さく舌打ちを洩らし、煙草に火をつけようとする。しかし私を横目に見て、その手を止めた
『あ、別に煙草は構いませんよ?食事じゃないですし』
『お前さっきまで俺の健康について言ってなかったか?』
それはそれ、これはこれだと伝えると、今度は大きく溜め息を吐かれてしまう。しかし煙草は健康に悪いと認識している辺り、まだマシなのではないだろうか
『ただし、食堂は禁煙ですからね』
『知ってるよ』
それならいいと頷き、本題に戻る。とりあえず土方さんの部屋にある引き出しという引き出しを開け、中に入っていたマヨネーズを回収した
『おい、てめェ何してんだ』
『見れば分かるでしょう。マヨネーズを没収してます』
やめろと私が一箇所にまとめたマヨネーズを、抱えるように搔き集める。必死か、と言いたくなるが本当に重度のマヨラーらしい
『いいですか、土方さん。貴方はまだ二十代後半くらいですよね?』
『まァな』
『そのまま三十路、四十路になってみてください
貴方のお腹周りは内臓脂肪によって二倍に膨れます』
せっかくニ枚目のイケメンなのに勿体無いと伝えるように溜め息を吐く。しかし彼は俺は大丈夫という根拠の無い自信があるようだ。だが私にはそんな時のための秘策がある
『こんな写真を入手しました』
写真を見せると、彼の顔が蒼白に変わり、それを強く握りしめた。借り物だから丁重に扱いたいのだが無理なようで、身体を震わせ、力の無い顔を私に見せる
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ハル(プロフ) - ヤミーさん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いしますね! (2017年4月4日 15時) (レス) id: 2c6d364f0d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - リタさん» ヤバイ人からコメント来ちゃったと思ったんですが、貴方でしたか笑笑 また書き始めてるなら教えてくださいね、鹿たん笑笑 コメントありがとう (2017年4月4日 15時) (レス) id: 2c6d364f0d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - pumpアミーゴさん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年4月4日 15時) (レス) id: 2c6d364f0d (このIDを非表示/違反報告)
ヤミー - 更新頑張ってください!応援してます♪ (2017年4月2日 19時) (レス) id: f707c0d1ab (このIDを非表示/違反報告)
リタ(プロフ) - 新作おめでとうございます!とっても面白いです!いつも陰ながらひっそり……陰ながらでもないけど、ひっそり応援させてもらっています。ハーちゅわん大好きです。これからも大好きです。笑笑更新頑張ってください((はぁと。笑 (2017年3月31日 14時) (レス) id: 5e2871c323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作成日時:2017年3月25日 11時