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暗い夜道。人はほとんど居なく、飲み屋の女将さんは早々に暖簾を下げていた
知り合いであるおでんの屋台の親父さんとすれ違う
余り人目に触れたくはなくて顔を背けたのだが、後ろから声をかけられてしまった
『Aちゃん、こんな遅くにどこ行くんだい?』
『ちょっと、お砂糖切らしちゃって……』
『そうか、もう遅いんだから気を付けてね』
はい、と捲し立てるように返し、足早に親父さんから離れる
呼吸が乱れ始め、深く息を吸って吐いてもなかなか元に戻らない
しかし、探すと言っても犯人は何処にいるのだろう。人通りが少ない所まで来たが、そのような影の一つも見つからなかった
ガサリと風が草むらを撫でる音に肩が跳ねるが、平静を保とうと猫のように忍び足で歩く
その時、私の目の前を黒猫が過った。
不幸の前兆、魔女の使い。そう言われているが、黒猫は幸福の象徴でもある
猫の跡を辿るように歩けば、街灯のない行き止まりにぶち当たってしまう。
そこに猫の姿は無く、戻ろうと回れ右をしたが、暗闇で不気味に光る歯だけが浮かび上がるように嗤う人が一人立っていた
思わず恐怖に苛まれて後ずさる。その中で目を凝らして人物を見たが、笠をかぶっているため顔が分からない
背格好からして男だろう。その男の腰に目をやれば、私の隠し持っているモノよりも長い得物をぶら下げていた
私の知っている犯人像に、ピタリと当てはまっている
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ハル(プロフ) - ヤミーさん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いしますね! (2017年4月4日 15時) (レス) id: 2c6d364f0d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - リタさん» ヤバイ人からコメント来ちゃったと思ったんですが、貴方でしたか笑笑 また書き始めてるなら教えてくださいね、鹿たん笑笑 コメントありがとう (2017年4月4日 15時) (レス) id: 2c6d364f0d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - pumpアミーゴさん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年4月4日 15時) (レス) id: 2c6d364f0d (このIDを非表示/違反報告)
ヤミー - 更新頑張ってください!応援してます♪ (2017年4月2日 19時) (レス) id: f707c0d1ab (このIDを非表示/違反報告)
リタ(プロフ) - 新作おめでとうございます!とっても面白いです!いつも陰ながらひっそり……陰ながらでもないけど、ひっそり応援させてもらっています。ハーちゅわん大好きです。これからも大好きです。笑笑更新頑張ってください((はぁと。笑 (2017年3月31日 14時) (レス) id: 5e2871c323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作成日時:2017年3月25日 11時