検索窓
今日:9 hit、昨日:4 hit、合計:178,601 hit

1 ページ2

『いやあ…何とお詫びを申し上げれば良いのやら…』

『いえ、職を与えてくださりありがとうございます』


申し訳なさそうに頭を掻く。彼は本日からの雇い主であり、その彼に私は頭を下げた。しかしこちらに非があると言って直ぐ様顔を上げさせられる

確かにこの人達…いや、主にあの男のせいなのだが、形式ばかりの挨拶だ


『こんなこと言ったら失礼だけど、働いてたおばちゃんが腰を悪くして休職中でね…

直ぐに君が見つかって良かった』

『さいですか…』

『大勢の料理を作るのは大変かもしれないけど、ゆっくりでいいからね』


まずはここに慣れてくれ、と言って二人の男を部屋に呼んだ。黒髪で目つきの悪い男の方は、今目の前にいる近藤さんと共に食堂の件で謝罪しに来た人。しかしもう一人は、親の仇くらい脳裏に焼き付いて離れないほど憎い男だった


『今回は悪かったな、本当に

…ほら、総悟。お前もなんか言え』

『良かったな、公務員になれて』


おい、と黒髪の人に頭を引っ叩かれる。それに気にしないでくださいと愛想笑いで返し、簡単な自己紹介をしてもらった


『改めまして、苫野Aです。

近藤さんに、土方さん。不束者ですが、精一杯頑張りたいと思いますのでよろしくお願いします』


畳に両手をつき、頭を下げる。彼らもよろしくと返してくれたが、あの男は不服そうな顔を見せた

彼の名前は沖田総悟、又の名を爆弾魔。一番隊隊長であり、何でも私と同い歳なんだとか…


『お前まだ怒ってんのかよ

牛乳足りてねェんじゃねーか?そこにも』


彼が指差すのは私の首から下、腹の上の位置。私は顔が真っ赤になるくらい頭に血が上り、彼を睨めつけた

それを面白がって口角を上げる憎たらしい顔。殴り飛ばしてやりたい


『おい、やめろ。元はと言えばお前が原因なんだからな』

『俺は攘夷志士逮捕っつー職務を全うしただけでさァ』

『その職務の中に市民の安全は確保されてないんですかね!?』


ついムキになって突っかかるが、華麗に躱されてしまう。近藤さんになだめられた私は、明日からよろしくお願いしますと挨拶をし、もう一度彼を睨みつけてから屯所を後にした

2→←0



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (177 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
291人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 真選組   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ハル(プロフ) - ヤミーさん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いしますね! (2017年4月4日 15時) (レス) id: 2c6d364f0d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - リタさん» ヤバイ人からコメント来ちゃったと思ったんですが、貴方でしたか笑笑 また書き始めてるなら教えてくださいね、鹿たん笑笑 コメントありがとう (2017年4月4日 15時) (レス) id: 2c6d364f0d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - pumpアミーゴさん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年4月4日 15時) (レス) id: 2c6d364f0d (このIDを非表示/違反報告)
ヤミー - 更新頑張ってください!応援してます♪ (2017年4月2日 19時) (レス) id: f707c0d1ab (このIDを非表示/違反報告)
リタ(プロフ) - 新作おめでとうございます!とっても面白いです!いつも陰ながらひっそり……陰ながらでもないけど、ひっそり応援させてもらっています。ハーちゅわん大好きです。これからも大好きです。笑笑更新頑張ってください((はぁと。笑 (2017年3月31日 14時) (レス) id: 5e2871c323 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ハル | 作成日時:2017年3月25日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。