rain.02 ページ2
ピンポーン、と
軽快な音が部屋に響いて
モニターを確認すれば大好きな彼の姿。
メッセージ送ってきてから
到着までちょっとはやくない?と思ったけど
彼の事だ
どうせ文字を打つ前に私の家に向かっていたんだろう
A「はーい」
モニターを確認して、
パタパタとスリッパを鳴らしながら
玄関に向かう。
ふーっと深呼吸をして
心臓の高鳴りを緩めたら
いつもよりちょっと丁寧に
重い扉の鍵を開けた。
A「あー、もう濡れてるじゃん」
彼の姿を目にいれた瞬間、
髪の毛が水滴でキラキラ光っているのを確認した。
A「バスタオル持ってくるからちょっと待ってて」
彼を玄関に置き去りにして
洗面所からさっき畳んだばかりの
柔らかいバスタオルを持ち出した。
バスタオルを彼に渡すと
濡れている場所を拭く前に
柔軟剤の香りを楽しんでるから
初めて出会ったあの日のことを思い出した。
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ゆっくり四つ葉 - 素晴らしい作品をありがとうございます!眼福です! (2020年9月2日 6時) (レス) id: 135b7cf6d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:微力 | 作成日時:2020年6月15日 15時