マウント取りたがりのお隣さん ページ10
私は柚葉。
至って普通の家庭で育った、平凡な女子高生だ。
幼馴染の比呂美と修平は、私が選んだ高校と同じ高校を選んでくれて、今でも三人仲良く登校している。
最近の悩みは……
「あらぁ、柚葉ちゃんじゃないの?」
お隣に住む少しふくよかな体型のおばさんだ。
「柚葉ちゃんたちが前に行ったっていうところだけど、うちなら年に一回ではなくて月に一回は行けるわよ」
このマウントだ。
何故かは知らないが、私が物心ついたばかりの頃はこうではなかった。
ただの普通なおばさんだったはずなのだが……いつからか、こうして家庭事情に首を突っ込んできたり、マウントを取るようになったのだ。
「あんなの気にしなくていいよ」
「俺たちには言わないのにな……」
比呂美も修平も、あのおばさん(たしか、黒木さんとか言った……気がする)に苦手意識を持つようになったという。
理由を聞いたら、
「だって友達のこと悪く言われてんのよ、苦手になって当たり前じゃ無い?なんで柚葉は平気なの?」
「平気じゃ無いよ……でも、同じ考えってわかってなんか安心したわ」
黒木さんside
ああ、今日も貧相な姿してるわあ、柚葉ちゃんのご両親。
私だったらそんな思いさせないのにねぇ……しっかりしていないから、子どもに不自由な思いさせてるってことにどうして気がつかないのかしら。
平凡なサラリーマンで、今どき普通に暮らせるわけないのにね。頭も悪いのかしら。
まぁ、私は色々と頑張って、あんな姿しないで済んでいるわけだし、もっとわからせてあげないとね♪
まずは柚葉ちゃんの考え方を変えないといけないわ。
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